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選ばれし物達  作者: 幸(ゆき)
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カユの思い

「君のお父さん、パンとは親友だった。そしてここでの事を全て聞かされた。

 私も君のお父さんと共に戦おうと思い、その事を告げると『今はまだ危険だと思うから、時が来るまで待っていてほしい』と言われ、その数日後に家を襲撃されてパンは逃げたが、一人娘を殺され、スラム街のムースに逃げこんだ事を知った。

 私と親友だった事を知っていたサン・マザーは、息子と娘を人質に取り、監視をされ始め、恐怖を植え付けられ心を折られた。

 

パンと会うことはおろか探すことも出来ずにいたが、私に仲間(教会長)の一人がスラムにいているパンを見つけ、君と幸せに暮らしていると知った。

そんな矢先にパンが殺されたとしり、何者かが我々に戦いを挑んでいる事をしり少しでもその物の手助けになればと思い、何も出来なかったがサン・マザーから玉と呼ばれている物を一つ盗んだ。これだ」と手渡され、



弓矢をおろし玉を受け取り、玉を見ると何かが書いていた。


 それを見ていた竜虎が


「それは心を読む力の玉だ。【真実】と書いているだろう」


「あ、うん」


「これで思い残すことはない、滅してくれ」


 (これまで多くの人々を滅してきた)と思い、弓矢を引きなおして眉間にあてようとすると、龍虎が


「少し待て、その玉を使え。

世界合同教神会を滅ばした後、東の独裁者を倒しに行く時に力になってもらえるかも」


 弓矢をおろして、玉を使った。カユの心の声が聞こえ(出来る事なら力になりたい)


 龍虎が


「カユの心の声が聞こえたか」


「ああ」


「サン・マザーと戦う事が出来ないのなら、俺たちがサン・マザーを倒した後、

 東の独裁者を倒しに行く時に、力を貸してもらえないか」


「それならば喜んで力を貸す」


「嘘はついていないようだし、教会長と呼ばれている物も他の大教会長とは違って慕っているようだし、東の独裁者を倒しに行く時には強い戦力になると思うけど」


「そうだな」と言って、震えた手に握りしめていた弓矢をおろした。


 

カユと教会長達はスラム街のムースに行く事になり、スラム街のムースのボス、ゴマに匿ってもらうことになった。



カユから様々な情報を聞き、サン・マザーのいる総本部に向かった。


総本部の中に入ると側近のジン・ライム、ジン・レモンの2人と数人の教会長達がいて、ジン・ライムに


「ようこそ、サン・マザーがお待ちしております」と笑顔で言われ、ついて行った。


2人と教会長達に連れられ大広間に行くと奥の大きなテーブルの真ん中の大きな椅子に座っていて、こちらに気づくと立ち上がり、笑顔を見せ


「よく来てくれた、2人の事はきいている。未来の為に語り合おうではないか」

 心が怒りをあらわに出しながら


「お前と何を語り合う」


「私とお前達で手を組めば、この国はだけではなく世界をも動かす事が出来、多額の金を自由にする事が出来るだろう」


「多くの人々を苦しめ私を育ててくれた父、母までも殺されて、お前と語り合うことなど何もない」っと、弓矢を引いた。

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