選ばれし物
「10日後の10歳の誕生日の正午に天徳神古墳に来い」
目が覚めて時計を見ると、2時を指していた。
同じ夢を見続けて、友達に相談したが、
「立ち入り禁止区域だし気持ちが悪いから、あんな所には行かれへんわ」と言われて、
10歳の誕生日の日に勇気を出して、1人で行く事にした。
立ち入り禁止の標識を見ながら作を超え一つ目の堀を渡り、外から見えない2つ目の堀も超えた。
堀には亀や鯉がいて、木々が茂る天皇陵の中に進むとタヌキやアライグマがいた。
古墳らしきものがある所に着くと、バカでかい拍色のした犬かオオカミのような動物が出てきて、驚きながら後退りすると
「よく来たな、私の名前は日だ」と聞き覚えのある声で言われ、夢の中の声と同じ声だと直ぐに分かった。
「龍虎は選ばれし物だ。これからこちらの世界で前に進んで生きていくのか、いままで通り生きていくのかは君自身が決めてくれ」
「え、どうゆう事。どうして名前を知ってるん」
「これまでの選ばれ物が作り出した神と言う名の悪を作り出し、多くの人々をマインドコントロールして武器を作り戦争をして、多くの人々が発展と言う名の進化を求め自然を破壊して滅亡へと進んでいる。
この世界に住む癌を取り除き絶望を喰いとどめる事が出来る力を得て、それに向かっていくか、それを使い今までに選ばれ物達と同じように神と言う名の物を作り出して自らが神と呼ばれる存在になるか、何もしなく今まで道理平凡な人生を送るかを決めろ」
「え、分けが分からん。神様はいてるんやろう。あなたは神様ちがうの」
「神などいている訳がない、わしは神ではない。
選ばれし物が神を作り、それを広め、この世で最大の詐欺師であり悪の塊である。
自らの思想を広め、それを信じない物を排除しようと争いを引き起こし戦争をし、国家に深くかかわり、神と言う名を利用して物も多くいている。数多くの兵器を開発して自分たちの発展のために様々な文明を開発して自然を壊し破壊してこの星の寿命をすり減らして破壊している。
何千年、何万年、いや、もっと昔から選ばれし物を探してそれを食い止めようとしたが、すべての物達が私利私欲に撃ち負けて神と言う存在を作りだし、自らを神のように崇めさせ支配して行き破滅へと導いていっている。また、国を支配して領土を広げようと争いを起こしてた物、起こそうとしている物もいている。
龍虎のまた選ばれし物であり、あと、どれだけの年月持つか分からないこの世界を救える可能性がある物として選ばれたのだ」
「え、そんな事をいきなり言われても・・・」
「どう生きるかは君の考えしだいだ。直観を信じてこちら側の世界で戦いながら新たな光を切り開きながら多くの物を救うのか、平凡な人生を生きるのかは君が選ぶものなのだから。
ただ、こちらの世界で生きるとしても欲に負け、自らが神と呼ばれる存在になろうとするかもしれないからな。
どうするかは自らが決めてなさい」
「そっち側の世界に行くとしたら学校とか家はどうなるん」
「影を使って行かせる事になって、その影を戻せば影がしたことが分かり知識や体力も着く。
もちろん今の龍虎では知識や武力がないので修行をする必要があり、必要であろう物を3つ渡す事になる。これ以上の事は行くと決めないと話せない。行かなければここでの記憶をなくす。自らが決めなさい」
「うーん、ま、いっか行くよ。地震や津波などの災害が増えて、この世界が滅びに近づいているのだったらいつ世界が滅びるか分からないのだろう」
「分かった。これから40分、時の世界での40年間、4つの世界で約10年ずつ修行をしてもらう。
影分身を作り、ここで通常の生活をしてもらい、ここで渡せる3つの物を渡すので使いこなせるように」
「訳がわからんから詳しく説明してほしい」
「まずは龍虎の影から影分身を作る。影分身は今の龍虎と同じ知力、体力があって時の流れとともに成長していく物で、龍虎の影に戻ると影分身の今までの全ての事が分かり理解して吸収できる。
ここで渡せる3つの物は、
1つ目は、この世界でもっとも固いと言われておる硬度10と言われているダイヤモンドで出来た刀。
2つ目は空飛ぶ家、家の中は全ての生活に必要な物はあって自由に何処にでも行ける。
3つ目は透明石、自らや物体を透明に出来る。取れ飛ぶ家で移動するときなどにも使える。
そして、異次元空間の中の時の世界に行ってもらい4つの世界で40年、各10年ずつ修行をしてもらう。40年と言ってもこちらの世界での40分で、時の世界では年を取るがこちらの世界に戻ってくると元の子供の姿に戻る。時空の世界で修行をした知識、体力、武力など全ての物は子供の姿になっても修行を終えた時と同じ能力、力が使える。
4つの世界は、大都会、海、山脈、空があり、それぞれを指導しながら教え、鍛えてくれるものがいている。
この地下道に時の世界へと続く道があり、扉があるので進め」