トウメインと若い女
私は東明。
偶然、手に入れた勃起薬を飲んだところ、息子と娘ができた。
いや、できたというのは正確ではないか。
なぜなら、彼らは植物の種だからだ。
私は2人を大事に育てた。
そして、ある日、気付いた。
2人は日に日に大きくなっていることに。
成長しているのだ。
そういえば、あの日もこんな感じだったな。
私があなたが好きだと告白したとき、彼女は言った。
あなたって私が好きなの?
ああ、その通り、君のような若い女が好きなのさ。
あなたって気持ちの悪い人なのね。
その言葉はまるでカラスウリのように、 私に突き刺さった。
だから、私は薬を飲んだ。
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私は東明。
妻の言葉を真に受けて、薬を飲んでしまった。
すると、私は透明になってしまった。
どうしよう? どうすれば良いのだろう?
どうしたものかな? とりあえず、街に出てみることにした。
街は荒廃していた。
どうやら戦争があったようだ。
私は街を歩いた。
誰も私には気付かない。
だが、1人だけ私に気付いた者がいた。
それは若い女だった。
私は彼女に近付いていった。
こんにちは。
こんにちは。
君の名前を教えてくれないか?
名前ですか?名前は……ありません。
名前がない?
はい、そうなんです。
そうか。
君は孤児なのかい?
いえ、違います。
じゃあ、誰かの家族なのかい?
家族?いいえ、そうではありません。
私は君のことを知らない。しかし、君の方は私のことをよく知っている。
そうですね。
君は一体何者なんだい?
私は博士です。
私は博士です。