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入学式

電車内。

それは通学、通勤する人々がひしめき合うようにして詰め込まれるように入っている。

その人々の中に春樹も含まれている。


「なあ、飯塚。」

「なんだ?春樹。」

「俺らこれからこんな電車で通学するようになるの?正直言ってけっこう今でも辛かったりするんだけど。」

「それは我慢するしかないな。そのうち慣れるさ。」


人混み酔いの気持ち悪さに耐えながらも少しの辛抱だと己に言い聞かせ心を落ち着かせる。

さっきまで口を抑えていたが、痴漢呼ばわりされるのは困る。

そのため吊り革をしっかりと握り電車の揺れと対決を始める。


辛抱強く吊り革を握り酔いと揺れとの戦いに春樹は勝利した。

ただ、吊り革を強く握り過ぎたため手が変な感じをするのを覚えながら。


「俺らの降りる駅って神天であってるよな?」

「そらそうだろ。春樹お前は心配しすぎだ。確かに最初は肝心だが、そこまで気負う必要はない。まあ、気軽に行こう。」

「おう...。」


春樹が最近に他の人よりも緊張する理由。

それは、小学校五年生のころの失敗からだ。

その失敗により春樹の小学校生活は闇とかした。

その苦い思い出を脳裏に焼き付けたまま次こそは失敗しないといった強い思いからかえって春樹を駄目にしているのである。


「飯塚。」

「なんだ?」

「俺が暴走しそうになったら止めてくれ。」

「おう、任せとけ。それは俺の仕事だな。」

「さんきゅー。」


春樹の闇を作った時は飯塚は別のクラス。

それが示すものは春樹を止めてくれる者は誰もいなかったということだ。

それにより、春樹の小学校生活は闇とかし、飯塚は自分がその場にいればという後悔をうえつけた。

春樹は何度も飯塚のせいでは全くない。

自分のせいだと主張しているのだが、春樹おもいの飯塚はそれを許さず今も尚罪悪感を感じているのだ。


「春樹、中学校生活楽しもうな!」

「ああ、もちろんだ。二度と失敗しねぇ!」

「その意気だ。ただ、それより盛り上がってしまうと失敗するからな?」

「肝に銘じておくよ。」

「そうしてくれ。」


春樹のテンションは妙に高い。

それは新生活がスタートする場に近づいているからというのもあるだろう。


「お、春樹見ろよ見えてきたぞ。」

「ほんとだ。まだ距離はあるけど、高低差の関係で良く見えるな。」


駅から歩き、上り下りを繰り返し、そして何度目かの上りで見えてきたのだ。

まるで教会のような作りをしている。


「そらそうだ。あそこはキリスト教を信仰している学校だ。」

「キリスト教か...名前くらいしか知らないな。何をしているのかも全くわからん。」

「春樹ちゃんと入学前に調べなかったの?」

「全く調べてないな。ただ遠いという観点だけで選んだから。」

「おいおい、ちゃんと勉強しとけよ?知っているの常識のようにして始まるからな?」

「その時は飯塚に頼むわ。」

「へいへい。他力本願だねぇ?」

「おう!それは俺がもはや飯塚にしかしない事だ。誇りに思ってもいいぞ?」

「おもわないよ!ちゃんと自分の事は自分するそれが常識だよ。」

「なんだよ飯塚、お母さんみたいなこといいやがって...。」

「春樹、春樹!」

「俺の話聞いてる?」

「そんなことより正面!」

「正面って...。」


春樹の正面そこには門が見える。

さっき見て想像したよりも何倍も大きい。

そしてお金を使っている外見。

女子校としてはある程度年季の入った学校とは聞いていたが、もはやそれがレトロな感じで逆に良さを感じる。


「なんか俺この学校好きだな。」

「春樹も同意見か。古いって感じよりそのちょっと使われて時が経ったっていうのがさいい感じだよね。」

「うん。教会のような所もいい雰囲気じゃん。」


春樹が言う教会のような所とは毎朝生徒が礼拝をするところだ。

教室などがある棟に負けない大きさであり、その存在感は初めて来た人を圧倒するような感じだ。

この礼拝堂が新入生を歓迎しているようにも思える。

礼拝堂に気を取られながら歩きそのうちに春樹達は校門へとたどり着いた。

そして、その前にはいかにも熱血体育教師のような男が慣れないスーツを着て元気に挨拶をしている。


「新入生たちおはよう!今日から新しい生活の始まりだ!さあみんなも元気よく挨拶をしよう!おはよう!」

「おはようございます!」


春樹と飯塚を含めて新入生達はその勢いに圧倒されて言葉が出なく硬直していたが、熱血教師のあいさつにより我にかえりあいさつを返した。


「すごい熱血教師だな。あれが担任だったら、毎日が騒がしそうだな。」

「はは、そうだな。俺はあんな感じの先生嫌いじゃないけどな。」


〜入学式が終わりクラスへ移動〜


「よっしゃ!飯塚同じクラスだな。」

「ああ、よかった。この学校は中学生の間はクラスが変わることはないから三年間一緒だな。」

「ほっとするぜ。」


生徒がガヤガヤと初めてあったこれからクラスメイトになる新しい友達と楽しく喋っていたその時教室のドアが勢いよく開いた。

扉は悲鳴をあげこれからの生活が不安になるほどに。


「おはようみんな!さあさあ席に座りたまえ!今日は少しだけ学校の説明などをするから筆記用具などは出さなくていいぞ!それではみんな声を出しておはよう!」

「...。」

「聞こえないな?」

「おはようございます!」


校門前にいた熱血教師が春樹達の担任だ。

さあこれからが春樹の新生活の始まりだ。

まだヒロインが出てきていませんが、そのうち出てくるので期待していてください!

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