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真田

叫んだ二人の声に驚いて茜もが起きる。

そして眠たい目を擦りながら起きて二人が驚いた物を見て遅れて茜も叫んだ。

「大きすぎるぞ!」


茜が目覚めて少しして豪邸から一人出てきた。


「今日はありがとうございました。」

「どういたしまして。しっかり身体休めなよ?」

「はい。」


言葉ではそう感謝を言うゆりに対応しているが驚きによってあまり言葉に気持ちがこもっていない。

それもそのはず


「ゆり、隣にいるのはメイドさんなの?」

「一応家政婦に入るそうなんですが、我が家ではメイドとして扱っております。」


そう紹介されたメイドはスカートの両端を掴みおじぎをする。

なんとなく春樹もそれに応じてメイドと比べると不格好ではあるがお辞儀をする。


「真田家でメイドをさせていただいているリーシェ・アーカイブです。イギリス出身ですので日本語が間違っていたら申し訳ございません。そしてお嬢様をお助け下さってありがとうございます。」


一息で言った。

尋常ではない肺活量を持っていることと、それを活用する場所はだいたい理解できる。

そもそもこのような豪邸ではセキュリティの高さにより侵入する間抜けはいないが、移動する時などに襲われないようにとの考えであると。


「お嬢様を助けてくださったのですから少しあがってもらっても良いでしょうか?」

「ん?俺ですか?」

「はい。それと後ろのお二人も。」


自分達が指名されていると気づき真夏実と茜は肩をはね上げる驚く。


「私は...何もしてないので。」

「茜も何もしてないので遠慮するぞです。」


茜の言葉遣いが変になっている。

それほど真田家の財力の大きさが分かっているからこそだろう。

戸惑いながらも断る二人。

自分には相応しくないと思っての行動だろう。


「二人もそう言ってますし俺もやめときます。」

「そうですか。残念です。ではまたの機会に。」

「わかりました。その時はよろしくお願いします。」

「承知しました。」


本当に残念そうにそう言うメイド。

よほどゆりのことを大事に思い助けた春樹達に恩を感じているのであろう。


「では俺達は帰ります。」

「お気をつけてお帰りください。」

「はい。」


短く挨拶しその場を後にする。

寂しそうなゆりの顔が少し気になってはいたが気のせいであろうと無視した。


「すごかったわね。ゆりってあんなお嬢様だっただなんて。」

「そうだな。俺もけっこう驚いた。」

「メイドなんて昔だけの話だと思ってたけど、イギリスって聞くとありそうなイメージが少しあるぞ。」

「確かにな。名前と顔とかからしてメイドさんは日本人とは思っていなかったけどガチのひとだっただなんて驚きだよ。」


日本にもメイドと同じような家政婦という人はいるが、メイド服を着るわけがない。

メイド服なんてただコスプレだと思っていたが、本物がいる以上メイド服を着ている人を馬鹿にできないのが今回のことで分かった。


「中には本物もいるってことか...。大事だな覚えておこう。」


そう心にとどめた。


「そう言えばさメイドさんがまたの機会にって言ってたけどもしかしてゆりのお父さんに紹介されるかんじかな?」

「かもしれないわね。春樹テーブルマナーを覚えないとね。」

「そうだな。ちょっと勉強しなくちゃいけないな。」

「茜も便利なしとくぞ。」

「茜の場合はおばさん達に迷惑のかからない程度でな。」

「んーなんか馬鹿にされた気分だぞ。」


少し気分が悪くなったと表現するように茜は口をへの字を曲げる。

春樹が原因ではあるがこうなった茜への対応は一つだ。

昔から頭を撫でてやれば気分が良くなったように笑顔をこちらに向けてくるのだ。


「んんー。」


くすぐったいのかそれともただ気持ちいいのか茜は猫のように目を細めて春樹の手へと頭を擦る。


「はい、終わり。」

「まだだぞ。」


やめようとした春樹の手を掴み自分の頭へと持っていく。

これもいつものことである。

終わろうとしても簡単には終わらせてくれないのである。

もはや春樹に寄りかかるように歩く茜。

その姿を見て一言。


「あんたたちなにしてるの?」


真夏実の声で我に返る茜。

途端に顔を赤くし、俯いてしまった。


「機嫌が悪くなった茜はこうしないと機嫌直してくれないんだよ。」

「だからやっていたと?」

「そういうこと。でもな、茜はこれすると周り見えなくなって我に返った時に人に見られているとこうやって赤くなるんだよ。」


そう言いもう一度茜を見る。

昔はこれを知らない人に言うともう一度機嫌が悪くなっての無限ループだったのだが春樹も学習したのだ。

二度目は無いと。

それを分かっているからこそ茜も少し複雑な気持ちになる。


「私も不機嫌になったらやってくれる?」

「真夏実が求めるならばやってあげるよ...。」


半ば強引に言わせる真夏実。

瞳を輝かせて尋ねてくるのを断れるほど春樹は強くない。


「駄目だぞ。春樹の手は茜の物だぞ。」

「ずるい。腕は二本あるんだから私にもわけてくれてもいいじゃない!」

「それもそうではあるんだぞ...。仕方ない真夏実なら。」

「やった!でもゆりの分がない...。」

「確かに...。」

「俺に権利はないのか?」

「ない!」


二人同時に否定の言葉を発する。


「春樹もう一本腕を生やして欲しいぞ。」

「それはいい考えね!」

「良くないよ!無理だよそんなこと...。ゆりがして欲しいって言ったら順番でしとけばいいだろ?」

「あ、春樹賢い。」

「なんでこんな考えに至るんだろう。俺に決定権はないということか...。」

「そういうこと。」

「そういうことだぞ。」


今度は二人同時肯定の言葉を発した。

言葉ではそう言っているが春樹も楽しい。

こんな日々が続けばいいなと思うのである

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最近誰もしてくださらなくて自分萎えてしまってて。

でも楽しいので小説は書き続けますが。

もう一度言います。

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