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異世界過酷ハウジング  作者: 半間浦太
第一章:17週目・Fを超えた先
14/16

あるいは死神のような恰好


 歩を進めると、集落に住まう人々の姿が視界に映り込んだ。

 村の人々はチュニックを着ており、農作業用と思しきズボンを穿いている。肌には奇妙な文様が刻まれており、異国めいた雰囲気を醸し出していた。

 岩陰に隠れて村人を観察するサキは、観察すればするほどに、自身の装いを再確認させられる羽目になった。


(……この格好は目立つし、マントの一つでも欲しいなぁ)


 マントが欲しい。SFチックなマントではなく、ファンタジーチックなマントだ。

 ファンタジー系マントは布で出来ているに違いない。この世界ではどうやってマントを作るのだろう。布を調達すればよいのだろうか? 布を作るために糸を調達する……? 糸はどこで手に入れるのだろう?

 サキは段々と不安になってきた。頭の中の予定表では、このまま村に直行して情報収集をするつもりだったのだが、本当にそれで大丈夫か。今の恰好で良いのだろうか。下手をしたら、またしても魔族的な何かとして扱われるのではないだろうか?


(うう……これも全部、女神Xが悪い……)


 人知れず悶えているサキに救いの手が差し伸べられた。

 なんと、サキにマントを差し出す奇特な者が現れたのだ。


「さあ、このマントを着るのですッ! 女神エェーックスッ!!」

「うわぁ!?」


 ――そういえば、奴隷騎士を名乗る男という人物もいた。

 そんなことを思いながら、サキは奴隷騎士からマントをひったくった。

 内心では「くっ」だの「ううっ」だの、羞恥にまみれた言葉しか浮かんでこない。

 とにかくもマントを手に取ったサキは、さっさとそれを羽織った。


 てれれってれーん。

 サキは マントを 装備した!


「じゃ、そういうことで」

「おお、女神エェーックス!! わたくしめには感謝の言葉も無しかァ!?」


 奴隷騎士を自称する人物を無視して、サキは集落に向かった。

 このマントは良いものだ。全身をすっぽりと覆ってしまう代物であり、これを着用していれば、少なくとも奇怪な恰好をした人間としては見做されないだろう。

 フードを被ったサキは、いかにも旅人らしい振る舞いを以て村に立ち入った。



●ステータス



名前:サキ

性別:女性

年齢:16歳

ガーディアンランク:E

アイテム:ヴァリアブルスーツ、セーフティデバイス01D、マント

カード化済みのアイテム:機獣ハイレシア・ドラゴン(遺体)、チンピラ(人間)

マイホーム:機獣オーバード・ネメアTYPE2(アイテム【街灯(中世風)】を設置)

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