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39.ウサギ狩り

仕事のぉー忙しさがぁー倒せーなぁぁーいぃぃーーギリリッ(白目)


とりあえず、ゆるゆる細々と続きを書いていきますので、またゆるりとお付き合い頂ければ幸いです( ˘ω˘ )


 

 さぁーてと!白妙さんとカシスさんから少し離れて、ハーブラビット狩りを始めましょうかね!!



 ……そう思ったけど、先に2人の戦い方が気になるので、少し見学してからにようっと。

 って事でちらりと2人の様子を見てみることにした。





 えっと、カシスさんは、獲物を見つけると素早く近づき、相手に気が付かれる前に速攻(基本かかと落とし)で倒しまくってるみたい。


 ってか、ぶっちゃけ、カシスさんの動きが早すぎて、気がついた時には倒した時のエフェクトしか見えないから、実際にはどう倒してるのか、よくわからない。

 そして、索敵能力もかなり高いみたいで、えっ、そこにいたの?って場所に隠れてた子もあっという間に見つけ出して一撃!って感じ。

 ……速さ特化の暗殺者タイプっぽい気がするわ…カシスさんのステータスとかスキル構成。




 さて、お次は白妙さん。

 白妙さんは真っ白な鷲を召喚、凛々しく真っ白な翼がキラキラと光すごく綺麗で神獣みたいな、とにかくカッコいい子だ。

 白妙さんは召喚した子には攻撃をさせないで、自分の方に獲物を追い立ててもらっているみたいだった。自分の方に向かってきた獲物を火属性の魔法で倒している。

 ん、あれは呪文を唱えるというよりは、手に持った呪符で攻撃してるから、《符術》のスキルかな? 《符術》も興味あるんだよねぇ。あとで白妙さんに、呪符だけでも見せてもらおうっと。





 なるほど、なるほど。気になることはいくつかあるけど、時間も無くなるし、そろそろ私も動きましょう。

 さてと、2人の戦い方を参考にしつつ、私も頑張らねば…!



 よし!と気合を入れて、ブラールに目配せをすれば、任せろ!と言わんばかりに、短く吠えてからブラールが草原へ駆け出していった。





「ガウッ!ガウッ!」


 ブラールが上手に相手のヘイトを稼いだり、吠えて獲物をこちらに追い立てたり引き連れて来てくれる。


 私はただ立って、ブラールがこちらに連れて来てくれた獲物に対して《居合・攻》が発動する様に狙いを定めてどんどん斬り付けていくだけの簡単なお仕事だ。



 いやぁ……楽だわ。うん、ほんとめっちゃ楽だ、これ。



 ちゃんと、指示を出してなかったのに、こちらの意図を汲んでやってくれるから本当にブラールは賢くて良い子だよ。あとで思いっきり褒めてあげなきゃね…!!

 ブラールは、特に索敵系のスキル覚えてなかったはずなんだけど、上手に見つけてこちらに連れて来てくれる。このまま続けたら、ブラール、新しいスキル覚えそうだ。

 あと、攻撃に参加させてないから、ブラールつまらなくはないかな?と思っていたけど、キラキラと目を輝かせて、楽しそうにハーブラビットを追っ掛け回してる姿を見たら、それは杞憂のようだ。



「ブラール!この調子でよろしくね!」


「ガウッ!ワフッ!!」






【《剣術・刀:Lv5》→ 《剣術・刀:Lv6》になりました】

【《居合・攻:Lv3》→ 《居合・攻:Lv4》になりました】

【《日光脆弱性・小:Lv3》→《日光脆弱性・小:Lv4》になりました】

【ブラールのレベルが上がりました。Lv.1→Lv.3】

【ブラールの《警戒:Lv1》→《警戒:Lv2》になりました】

【『ハーブラビットの肉』×12 『ハーブラビットの上質肉』×23 『ハーブラビットの毛皮』×5 を手に入れました】

【クエスト『ハーブラビットの討伐』の達成条件をクリアしました】



 とりあえず、時間までに倒せたのは40匹ぐらいで、結果はこんな感じだった。

 あら、倒したりとかはしてないけどブラールのレベルとスキルが上がった。これはちょっとラッキーかな。


 さて、全部倒す際に《居合・攻》が発動してたから全部クリティカルで倒せてたはずなので、それを踏まえて考えるとやっぱり上質肉のドロップ条件はクリティカルが影響してるっぽいね。

 そして、初めてドロップしたアイテムもあるから《鑑定》っと!




『ハーブラビットの毛皮』

品質:C(コモン)

説明:ふわふわもこもこな毛皮。仄かに薬草の匂いがする。触り心地は良い。一般的に被服関係によく使われる。防具や装飾品、錬金術などに使用可能。売却価格:100G




 ふむふむ、なるほど、前に戦ったときに落ちなかったのは、ただの運の問題かな。

 とりあえず、被服関係に使われるってことだから明日装備を受け取りにいくときにでも、ジンにいるか聞いてみようと。



「ユズちゃん、どうだったかしらん?」


 アイテムの説明を読み終わったあたりで、カシスさんに声を掛けられる。

 白妙さんもこちらに来て、お互いのドロップ結果を報告しあう。

 白妙さんは私と同じぐらいだったのに、なんと、カシスさんはあの短時間で80匹ほど狩っておられましたよ……ヒェェ……。


「えっと、40匹ほど倒して、普通のは12、上質肉は23って感じでした」


「アタシの方もクリティカルの攻撃で通常は28、上質肉は40だったわぁ、白妙は?」


「私の方はほとんど上質肉はないわよ。ユズリハちゃんと同じぐらい倒して、通常が30、上質肉が5、毛皮が3って感じ。あ!そうそう、こんなものドロップしたわ」


 そう言って、白妙さんが取り出したのは、白いお皿に乗った、こんがりと良い色に焼けた美味しそうな厚切りのステーキ。

 それを見たブラールと白妙さんの肩に乗っている召喚獣の鷲が、そのお肉に目が釘付けになっている。



「あらまぁ……そのお肉、どーしたのよぉ白妙?」


「火属性の攻撃で倒してたらドロップしたの『こんがり肉・ハーブラビット』って言うみたい」



 これが、その鑑定結果よと白妙さんがスクショを見せてくれた。




『こんがり肉・ハーブラビット』

品質:R(レア)

説明:火属性の攻撃でこんがり良い感じに焼き上がったふっくらジューシーなハーブラビットのお肉。食べれば空腹が回復する。肉好きの従魔や召喚獣に与えれば好感度が上がる。売却価格:2000G




「とりあえずLv.10の火属性の《符術》を使ってたんだけど、まさかこんなのが出るとは思わなかったわ」


 へぇ…なるほどなぁ、こんなアイテムもあるんだね。

 ちなみ《符術》はそのまま呪符を使用するためのスキルで、その攻撃は呪符の種類やレベルによって変わるそうだ。

 また、このスキルを覚えるなら《呪符作成》のスキルも合わせて覚えないと金銭的にキツくなると教えてもらった。

 なんでも、呪符は10枚1セットが基本で売られているが、性能により高額なものが多く一回の攻撃に1枚呪符を消耗するため、買うよりは自分で作った方が安上がりだそうだ。



 おっといけない、話がそれた。



 カシスさんが、ちらりと白妙さんの召喚獣とブラールを見ながら言う。


「……とりあえず、白妙。そのお肉、仕舞うかあげるか、どぉーにかしたらん? さっきからブラールちゃんと白哉ちゃんがよだれ垂らしそうな勢いでガン見してるわよぉ〜?」


 その言葉に、私も2匹を見れば、たしかに2匹ともじっとお肉をガン見してる。ブラールなんて、はち切れんばかりに尻尾を振りながらガン見していた。

 カシスさんに言われ、ハッとしたように気がついた白妙さんがニッコリ微笑む。


「えぇ!そうね! はい、白哉〜!食べて良いわよ!んで、こっちはブラールちゃんの分ね!食べて、食べて!」


 白妙は白鷲の召喚獣・白哉くんを地面に下ろすと、手に持ってたお肉をその前に置き、その近くに新しく同じものを出しブラールにもお裾分けしてくれた。


「キュィ!!キュィ!!キュィ!!」


「ワッフ!!ワッフ!ガゥ!」


 2匹が嬉しそうにまるでお礼を言ってるように鳴くと、嬉しそうに食べ始める。

 ブラールなんて、食べながらクゥン!クゥー!と甘えた声で鳴きながら嬉しそうに食べていた。

 ってかブラールよ、キミ、さっきご飯めっちゃ食べてなかったか??……もう、ブラールは食いしん坊確定だな。うん。

 ちなみに、そう呟いたら、それを聞いたカシスさんに主人に似たんじゃないのん?って言われてしまった。(うぐっ、否定できない……)





 ***********


 



 2匹が食べ終わるまで、先程の検証結果をまとめてみる事にする。

 白妙さんの結果から通常攻撃でも(こんがり肉と言うイレギュラーがあったけど)ドロップしないことはないけれど、やっぱりクリティカルで攻撃した時の方が、上質肉のドロップ率が段違いに上がるっぽいと言うのはわかった。


「ドロップ率を上げるためには、クリティカルは必須って感じがするわねぇ……ユズちゃん、他に何かあると思う?」


「うーん、個人的にはあと、一撃で倒すって言うのも条件な気がする」


 まぁ、検証していたメンツがこの始まりの草原の適正レベルより上(特にカシスさんと白妙さんは)だから、もしかしたら適正レベルの人だとまた条件は変わってきそうな気もするけどね。

 そう伝えれば、カシスさんは少し考え込む。そして、とりあえず今出た内容で広めてみるわぁ〜とのことになった。



 ちなみ、この会話に白妙さんは参加してなかったりする。

 いや、その、お肉を食べてるブラールと白哉くんを、夢中でスクショ撮ったりデレデレしつつ見つめたり話しかけたりしてとても忙しそうだったから放t……じゃない、そっとしておいた。

(ちゃんとブラールのスクショは頂きました)(めっちゃアングルとか良かった…白妙さんすごい…)


 なお、お肉をもらったブラールは多少白妙さんに心を許したのか、少しなら頭を撫でる許可を出したらしい。

 白妙さんがヒャァ〜!!と叫びつつ嬉しさに身悶えていた。良かったね、白妙さん。

 でも、そのあと白哉くんがちょっと拗ねて、白妙さんが慌ててご機嫌取りしてたけどね。




 ***********




「それじゃ、ユズちゃ〜ん今日はありがとうねぇ♪ ふふっ、色々楽しかったし助かったわぁ〜♪」


「ユズリハちゃん、何かあったら遠慮なく連絡頂戴?まだまだユズリハちゃんへのお礼足りないんだからね?些細なことでも良いから、連絡待ってるわ」


「うん、カシスさん、白妙さんありがとう。私の方こそお世話になりました! これらもよかったらまた遊んでください!」



 カシスさんと白妙さんは、このあとすぐにこの案件を広めるために街に戻るそうなので、私とはこの場で別れることにした。

 別れ際にはちゃんとお互いにフレンド申請して、何かあればすぐに連絡すると約束。

 お互い面白そうなことがあったら連絡してくれそうだし、面白いこと見つけたら連絡してね!って。



 街に戻る2人の後ろ姿を見送りながら、時計を確認。

 只今の時刻、17:40ぐらい。もうすぐ日の入りだ。


 まだ達成してないクエストはなんだっけ?

 あぁ、『グリーンスライムの討伐』と『マメダの討伐』か。

 それじゃ、このあとはブラールのレベル上げも兼ねて、グリーンスライム狩りをしつつ夜になったらマメダ狩りだね。

 ひとまず目標としては、ブラールのレベルを私と同じぐらいにしておきたい。

 森の探索はブラールがある程度育ってからにしたいんだよね。


「さてと、ブラール。このあとはグリーンスライム狩りをしようと思うんだけど、大丈夫?」


「ガウッ!ワウッ!!」


 そうブラールに聞けば、任せろと言うように元気よく鳴く。

 ブラールの頭をひと撫でしてから、私も気合を入れる。



「よし! ブラール、一緒に強くなるために、頑張ろうね!」


「ガゥ!!!」



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