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22.出会っちゃった

あるぅ日ぃ〜森の中ぁ〜♪



 


【《居合・攻:Lv2》→ 《居合・攻:Lv3》になりました】

【《居合・護:Lv1》→ 《居合・護:Lv2》になりました】

【《忍び足:Lv3》→ 《忍び足:Lv4》になりました】

【《暗視:Lv3》→ 《暗視:Lv4》になりました】

【《鷹の目:Lv3》→ 《鷹の目:Lv4》になりました】

【『吸血コウモリの牙』×3、『吸血コウモリの羽』×2を手に入れました】

【クエスト『吸血コウモリの討伐』の達成条件をクリアしました】



 よし、これで受注したクエストは全て条件達成したので、あとはギルドに行って報告するだけだ。


 吸血コウモリと戦ってる時に、そういえばスキルの《居合・攻》と《居合・護》の自動判定ってどーなってるんだ??と思ったので、ついでに検証とかもしてみた。

 まぁ、抜刀する前に「攻撃するぞ!」って思えば《居合・攻》が発動、「受け流す!」って思えば《居合・護》が発動するのは分かってたんだけど、例えば両方同時にやるぞ!って思った場合どうなるのかなって。


 結果、何度かやりつつログを確認して分かったけど、相手にダメージが発生した段階で自動的にその行動は全て《居合・攻》になってました。

 なるほど、どーりで《居合・攻》の方がレベルの上がり方良いなぁと思ってたんですよ…。次は攻撃を受け流すことを意識してやろう。それに、ここだと攻撃パターンが単調で、回数をこなすにはもってこいの相手・吸血コウモリちゃんが居るし、スキルアップにはもってこいだと思うのよ。



 相変わらず警戒しつつも、マップを確認しながら森の中を歩く。マップを見る限り、あと30分ぐらいこのまま歩けばセーフティエリアに着きそうだ。

 確か『始まりの森』のセーフティエリアはぽかりと森の中に突然現れた広場みたいな場所になっていて、目印として大きめの焚き火があるらしい。今いる場所もちょっとした広場みたいなっているけど、焚き火がないからセーフティエリアではないんだよね。


 ゲーム内の時間を確認する。時刻は3:00を少し過ぎたぐらいだから現実だと21時前ぐらいかぁ……。

 まだ時間に余裕はあるし、やっぱりもう少し吸血コウモリちゃんにお相手してもらってから、セーフティエリアに行こうかな。




 なんて、そう思っていた、その時だった。


 突然《警戒》に何かが反応する。


 思わずその方向を見れば、こちらに向かってくる複数の気配。まだ私との距離はかなりあるようで、詳しくはわからないけれど、何かがこちらに近づいてきてるっていうのはすごくわかる。

 意識を集中し、耳を澄ませば、ガサガサと草木を掻き分ける音が風に乗って聞こえてくる。そして、慌てた人らしき声も。


 そこから考えられることは……


「……誰かが、魔物から逃げてるっぽい?」


 気配と音が聞こえてくる方をじっと見つめつつ、ぽつりと呟いた。一応、何かあっても反応できるように身構えておこう。



「〜〜〜!!た……け…!!」

「っ…!! いっ……や…!!!」


 聞こえてくる声がどんどん大きくなってくる。

 どうやら追われてる人は二人、声の雰囲気からして男女っぽい気がする。

 しばらく、じっとその方向を見つめていたら、少しずつ人影らしき姿も見えてきた。そして、その二人を追いかけてる魔物の姿も。

 ただ、まだ遠いので魔物に対して《鑑定》はできないけど、あれはレッサーウルフっぽいぞ、しかもそれが3匹。

 そして、追われてた二人組はまだ高校生ぐらいの子たちだった。雰囲気が似てるから兄妹かな?

 まぁ、私が二人を目視できたってことは、向こうの二人にも私が姿が見えたってことで……その時、女の子と目があった気がした。



「た、助けて下さい…!!!!!」



 なんて思っていたら、女の子から悲痛で必死な声で助けを求められた。流石に、そう声を掛けられれば無視できなくて、私は二人に向かい直ぐにPT(パーティ)申請を送る。そして私も二人に向かって叫ぶ。


「申請、受けて!! そうしたら、そのままこっちまで走って!!」


 そう2人に言えば、その直後にログが出る。


【ライラとアルスがユズリハからのPT(パーティ)申請を受理しました】


 二人が受理した事を確認してから、すぐにステータス画面を開き、魔法の項目を開く。そして《フリーズフロスト》の項目を素早くタップ。

 その画面上で、私から30m先、15m×15mの範囲に、時間は約5分間ぐらいを目安に魔法が発動するように設定する。なるほど、この設定だと消費MPは300か、とりあえずMPに余裕はあるから、なんとかなるだろう。…………たぶん。


 設定を終え、前を見れば私とライラとアルスとの距離は30mぐらい、レッサーウルフ達との距離は40mぐらいまで縮まっていた。


「あと少しだから頑張って!!」


 そう二人に声を掛けてから、発動範囲にレッサーウルフ達が入るタイミングを狙う。


 いち……に……さんっ!!


「《フリーズフロスト》!!」


 ―――――――キンッ!!!


 呪文を叫ぶと、指定した範囲の気温が一気に下がり、その上を通りかかったレッサーウルフ達の足と地面を一緒に凍らせる。そして、3匹の足をその場に縫い止める。

 思わぬ足止めを食らったレッサーウルフ達は、低く唸りながら、どうにかその拘束を外そうともがいていた。おおぅ、これは早くどうにかしないと抜け出してきそう。


 それにしても、初めてこの魔法を使ってみたけど、上手くいったみたい。とりあえず失敗しなくて良かった…ホッと胸を撫で下ろす。

 まあ、倒した訳じゃないので、まだ油断はできないけどね。


 後ろを振り返れば、先程逃げて来た二人がどうにか息を整えようとしてるところだった。そんな二人に声を掛ける。


「二人とも、大丈夫?」


「あ…はぁ…っ…はい…ありがとう、ございます」


「はぁ……はぁ…たす、かった…ダメかと…思った…」


 お礼を一番に言ってくれたのは女の子で、男の子の方はよほど怖かったのか泣きそうだ。

 ……わかる、わかるよ少年…あれは、下手するとトラウマになるよな…犬が苦手な人は無理そうだよね、リアルな感じだから、ほんと。

 と、心の中で同情しつつ、今はあまり時間がないのでさらに声を掛ける。


「難しいだろうけど、出来るだけ早く息を整えて。君たちを追いかけてたレッサーウルフは、足止めをしただけだから、まだ倒せてないし……二人は、このあとすぐに逃げられそう?」


 そう聞けば、二人は無言で首を横に振った。……デスヨネー。

 PTを組むと組んだメンバーの名前とレベル、HPMPと状態は確認できるようになる。

 そこから見えた2人の二人のステータスに「疲労」のバットステータスが付いていたので、まぁ、うん、無理だろうなとは思ってましたけどね。

 それなら……乗りかかった船だ、ちょっと頑張りますか!


「わかった。なら動けるようになるまで、私が時間を稼ぎつつ、出来るだけレッサーウルフを倒すようにするから、二人は動けるようになったら、すぐに加勢して欲しいんだけど……大丈夫?」


「…は、い…ほんと、すみません…!それなら、出来ると思います…!よろしくお願いします…!」


「お姉さん、ありがとう…!すぐに、手伝う…から、よろしく…です…!」


 2人が呼吸を整えながら答えてくれる。

 ちなみに、2人の戦闘スタイルは女の子・ライラは魔法メイン、男の子・アルスは槍メインだそうだ。

 2人の様子からあまりゲーム自体に慣れていないっぽいなぁ。そうなると、ヘイト管理と壁役は私の仕事ですね。


 さて、そうと決まれば、まずはレッサーウルフ達が動けない今の状態がチャンス!って事で《鑑定》!



『レッサーウルフ』Lv.4 × 3体

HP:??? MP:???

説明:主に始まりの森に生息する狼の一種。昼夜問わず、獲物を見つけると2〜3匹の群れで狩りを行う。個々の能力は低いが、数が集まると厄介な相手。ちなみにレッサーウルフの毛皮や牙は装備品の素材として重宝される。


 ※《鑑定》のレベル不足の為、これ以上の情報公開は不可※




 ……まじかー。

 狼系の敵の定番でよくある、仲間を呼ぶスキルとかありそうだよね、これ。あいつらが動かないうちにせめて1匹は確実に仕留めないとやばそうだ。

 目の前の動けないレッサーウルフ…手前からABCってつけよう、って訳で、一番手前のレッサーウルフAから狩って行きます!


「そうと決まれば…《アイスバレット》!」


 まずはお決まりの一手(まぁ、これしか攻撃魔法覚えてないってのもあるけど…)である《アイスバレット》をレッサーウルフAに放つ。

 難なく当たったことを確認してから、すぐに抜けるよう刀を構え、レッサーウルフAに向かって駆け出だした。

 相手を見据えてから……抜刀!振り抜く!


「ギャウン!!!!」


 《居合・攻》が発動したのをログで確認しつつ、そのまま素早く連続でレッサーウルフAを斬りつける。


「ギャウッ!…ウゥ、ガルゥゥ…ギャンッ!!!」


 動けない相手に対して一方的に斬りつけてるから、ほんとこの絵面が動物虐た……げふん、げふん、気にしちゃダメだな、うん。

 斬りつける行為を往復10回ほどしたところでレッサーウルフAは光の粒子となって消えていった。

 体力的にはそんなに高くないのかもしれない。……まぁ、大体そういう敵って、攻撃力とか他のステータスが高い場合が多いけど。あと厄介なスキルを持ってることもあるよね。


「とりあえず1匹!」


 1匹を倒した直後に《警戒》が左側から何かくるよ!と知らせてきたから、反射的に右後ろへと飛び退いた。そして、その直後、私がいた辺りの地面にをレッサーウルフの鋭い爪が突き刺さる。

 それを確認してから、さらに距離を取るように、後ろへと下がった。


 うわっ、怖っ!!! びびった…ってか、えっ、動けてる?!?


 慌てて視界の片隅と発動してるはずの範囲を確認。「発動中、残り2分…」の文字と、発動中を示す凍った地面とキラキラと輝く冷気のエフェクトはまだ残っていたので、どうやらこの攻撃してきた子は自力で脱出したらしい(C辺りにいた子がいなくなってた)


 私に攻撃を仕掛けてきた(たぶん)レッサーウルフCは、攻撃を避けられたから警戒してるのか、こちらをじっと見つめていて、攻撃してくる気配はない。いや、これは仲間が動けるように時間稼ぎ…かな?

 刀を一度、鞘に納め、そしてすぐに攻撃できるようにまた構えた。

 拘束中の子も動けるようになったら、1人で2匹相手するのは流石に厳しい。

 だから、こちらから仕掛ける!


 そして私は、レッサーウルフCに向かって駆け出した。

街に戻るまではまだちょいと、かかりそうな予感


1029修正:チーム申請→PT申請に変更

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