20.やっとBP使ってみたり
狩りは、まだまだ続くよ〜。
ちなみにサブタイは毎回なんとなくでつけてます、はい。
(いいサブタイが思いつかない…)
「……これで、ラスト!!!」
「ぎゃぅ!!!!!」
マメダを探しつつ、必要な数を狩り終わるまでにだいたい1時間ぐらい。思っていたよりも時間がかかってしまった。種族的に夜でも見えやすくなってるとはいえ、マメダの紺色の毛並みは闇に紛れやすく、草陰に隠れてる子は見つけにくくて、少し大変だった。ちなみにのんびりと月光浴していたのは最初に見つけた子だけでした。あの子はのんびり屋だったんだろうな、たぶん。
まぁ《警戒》のレベルを上げれば、もう少し探しやすくなりそうだけど、とりあえずこれも最優先でレベルを上げられるよう頑張ろう。
ちなみに、マメダは《アイスバレット》を4回当たれば簡単に倒せた。弓だけで倒そうとすると、15〜20本ぐらい矢を当てないと倒せなかったので、一番効率の良い倒し方は弓で牽制しつつ、魔法で攻撃って感じかなぁ。
さて、クエスト達成条件クリアするまでログを見てなかったから確認しよう。
【レベルアップしました。Lv.4→ Lv.5】
【敏捷+1、BP+5、SP+3を取得しました】
【《弓術:Lv2》→ 《弓術:Lv3》になりました】
【《氷魔法:Lv2》→ 《氷魔法:Lv3》になりました】
【《忍び足:Lv1 》→ 《忍び足:Lv2》になりました】
【《暗視:Lv1》→ 《暗視:Lv2》になりました】
【『紺色の毛皮・小』を手に入れました】
【クエスト『マメダの討伐』の達成条件をクリアしました】
結構ログがたまってたなぁと思いつつ、今度は自分の簡易ステータスを見る。
名前:ユズリハ Lv.5
種族:人間×幻影種・吸血鬼 種族Lv.1
職業:ノービス 職業Lv.1
HP:95/125
MP:175/375
状態:通常
それなりにHPもMPも減ってるから、少し休憩しようかな。あと、BPもそろそろステータスに振っていきたい。
自分の現在位置をマップで確認。うーん、森の中のセーフティエリアはかなり遠いし、わざわざ街の中に戻るほどでもないんだよねぇ。
そういえばマスターが、街の城壁近くが簡易セーフティエリアになってるから、一時的なログアウトやポイントの振り分けやスキルやアイテムの確認をするときはその辺りでやった方がいいって言ってたっけ。
よし、それなら城壁付近まで戻ろう。今いる場所からも街の城壁は見えてるので、その方向に向かって歩き出す。ちらほら《警戒》で周囲に何かの気配を感じるけど、ノンアクティブらしく襲ってくる気配はないのでスルーする。
5分ほど歩くと、目的の城壁付近に到着。大丈夫だと思うけど、周囲を見渡して一応安全を確認しておく。うん、《警戒》になにも反応ないし、大丈夫だろう。
比較的月光が当たる場所を探してからその場に座った。あわよくば、確認中にスキル《月光回復》のレベルが上がったらいいな。
「さてと…とりあえず、BPの振り分けからかな」
一番は、魔法の威力を上げたいので知力に多めに振り分けておく。あとは弓の命中率と回避も上げたいので器用と敏捷にも。この辺だと状態異常の攻撃をしてくる魔物は特にいないみたいなので、今回、精神は上げなくてもいいかなぁ。BPを40ほど残すようにして、それ以外のステータスにも軽く振っておいた。
そして振った状態のステータスがこんな感じだ。
HP:125→150
MP:375→475
腕力:15→20
体力:15→20
敏捷:27→45
器用:30→40
知力:45→65
精神:36
幸運:23→30
BP:105→40
BPを体力や知力に振り分け、HPやMPが増えた場合は自動的に回復するわけではないみたいだ。そういえば、その辺りの事をチェシャに聞いておくの忘れてたなぁ。これだとBPを振るのはログアウト前とかのほうがいいかもしれない。もう一度、簡易ステータスを確認する。
名前:ユズリハ Lv.5
種族:人間×幻影種・吸血鬼 種族Lv.1
職業:ノービス 職業Lv.1
HP:95/150
MP:175/475
状態:通常
大幅に数値は増えたけどMPがかなり減ってる状態だ。この後の事を考えるとMPをある程度回復させておいた方がいいんだろうなぁ………めちゃくちゃ嫌だけど、ここはMPポーションを飲むべきか……美味しくないらしいから、すごぉく飲みたくないけど。
インベントリから初心者MPポーションを一つ取り出す。初心者MPポーションは、コンビニとかに売っている栄養ドリンクぐらいの大きさの丸底フラスコっぽい瓶に入っており、色はかき氷のイチゴシロップみたいな色をしている。……味は、たしか、苦めだっけ。
「女は度胸……度胸……よしっ!」
深呼吸してから、一気に飲み込む。……っ!!!本当、美味しくない!!
じわりと口の中に広がる苦味。我慢できないほどではないけど、ごくごく飲みたい味ではない。液体はさらっとしてるから喉越しは普通なんだけど味が……なんだろう……めちゃくちゃ濃く出しすぎた苦味が強い緑茶とか濃厚すぎる抹茶みたいな感じ。
抹茶好きな人は…大丈夫そうな気もするけど、私は、あまり抹茶味が得意じゃないのできついかな……。あと、色がイチゴシロップっぽいので、一瞬脳がイチゴ味?と思っちゃって、ちょっと混乱する。飲み終わると、ポーションの瓶は自動的に消える仕様のようだ。
「飲めなくはない、けど、あんまり飲みたくない…味……うぅ…」
そう呟いてから、アンリエッタから貰ったクッキーをインベントリから取り出して一枚食べる。うん、美味しい…本当美味しい。ふぅ……やっと、口の中が落ち着いた。
簡易ステータスを見ればMPは225まで回復していた。探索の続きをするにはMPが300辺りまで回復してからかなぁ。たしか、MPの自然回復は戦闘や生産スキルを使用していない状態で、ゲーム内時間で1分につき5回復だっけ。
HPに関しては、ステータス確認やらなんやら、やってるうちにほぼ回復していた。いやぁ…《月光回復》すごいなぁ。ただ、体の8割ぐらいに光が当たってないとスキルは発動しないみたいなので、森の中とか影の多い場所だとこれで回復するのは難しそうだ。
今のゲーム内時刻を確認する。0:00を過ぎており、ゲームの内では次の日になっていた。リアルの時間はだいたい19時ぐらいかな。そろそろ警告がきそうだし、一度ログアウトしたほうがいいかもしれない。
ステータス画面を見て、この場所でもログアウトできるか確認する。あ、大丈夫、出来るみたい。
「ご飯食べて戻ってきたら、だいたいゲーム内で二時間ぐらいかなぁ……MPもある程度は自動回復してそうだし、うん、一度ログアウトしよ」
ログアウトすると、チェシャがいるフロントに戻ってきた。相変わらず、このフロントは茜色の空なんだなぁ。まあ、問題ないから変えたくなったらチェシャにお願いしよう。
私の姿をみたチェシャがニンマリ笑顔で声をかけてくる。
「おっかえりぃ〜、ユズリハは今日はもう終わり?」
「んーん、ちょっとご飯と休憩で一旦ログアウトしようかなって。またすぐに戻ってくるよ」
「うんうん、休憩は大事だもんねぇ。ゆっくり休んできてねぇ〜」
ユズリハは無茶な遊び方しないから本当助かるよぉ〜と呟いたチェシャに見送られて私は、一度ログアウトしたのだった。
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「うーん……体が、バッキバキ…するぅ……あとお腹空いた……」
ベットから起き上がって背伸びをしたら、バキバキって体からすごい音がなった。うーん、やっぱり快適なプレイ環境を早急に整える必要があるなぁ。いろいろと明日買いに行ってみよう。
そんなことを思っていたら、お腹がグーっと鳴る。ゲームであれだけいっぱい食べたけど、やっぱりゲームはゲームだもんな……リアルの体はお腹は空くよね。とりあえず、現実でもなにかご飯を食べなきゃ。
ベットサイドに用意しておいた飲み物を飲みながら、夕飯を考える。親はまだ帰ってきてないみたいだから、簡単にすましちゃおうかなぁ……よし、お湯を入れて3分のやつにしよう。そうと決まれば、ちゃっちゃと行動。もう一度背伸びをしてから、私は台所に向かったのだった。
ご飯を食べた後はお風呂やらなんやら、やらないといけないことは終わらせとく。今日は寝るギリギリの時間までやろうかなって。ちなみに、両親は20時ぐらいに帰ってきました。すごく機嫌が良かったので楽しかったみたい、良かった。「留守番ありがとう」って貰ったお土産のお菓子は明日のおやつにしよう。
さってと! いろいろと終わったし、またゲームを再開しますか!
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フロントでチェシャに挨拶してから再度ゲームにログイン。
ゲーム内は、あれから2時間ぐらい時間が経っていた。ステータスでMPを確認すれば330ほどまで回復していたので、これなら戦闘と探索を再開しても大丈夫だろう。
「一回、今の状態での戦闘の感じを見てみたいから、あと2〜3匹マメダを狩ってから、吸血コウモリ退治の順でいこう。あ、そうだ、あと薬草も探さないと……」
さて、そうと決まれば、薬草を探しつつ、マメダを見つけたら速攻で狩りつつ、頑張りますか!
再度気合を入れてから、マメダを探すため私はまた草原を歩き始めた。
やっとこさBPを使ったっていう。あとに3話ぐらいは狩りかな……(予定は未定)
0920修正:MPの自然回復量を「1分につき2回復」から「1分につき5回復」変更しました




