教会の決戦
「疲れたな」早川が李に言った。
「では、中で一休みするか」
早川が言うと李は遠方を見ている。
将軍の軍隊だった。これは二人しても勝てそうになかった。100人はいるようだ。
丘の前で軍隊は止まった。
「李英風」「逃げられんぞ」
将軍が叫んだ。
「逃げるつもりはない」
「観念したか」
将軍の軍隊はジリジリと教会に向かって来る。
早川は死んだ忍者の服から爆弾を取り出した。
「心配するな」
軍隊は、さらに迫って来る。
「よし」
早川は軍隊に爆弾を投げた。
バーン。「ウワッ」
煙が立ち込めた後、多数の死骸が現れた。
「だいぶかたずいたな」
そう言うと早川は、もう一発、爆弾を投げた。
残りの隊員の殆どが爆死した。
「おのれ」隊の最高方にいた将軍が言った。「爆弾は、もうない。どうする」
早川は李に問いかけた。
「私1人で戦う」李は答えた。
将軍は多数の死骸を越え、李に近ずいて来た。
「大師の仇を討つ」李はそう言うと棒を構えた。
将軍も鞘から剣を抜き、構える。
「よし始めようぜ」早川は座り込み見物する。
将軍と李の間に張り詰めた空気が流れる。
「イヤー」将軍が李に切りかかる。李は棒で剣を弾く。と同時に棒を回転させ将軍の頭を狙う。
将軍は、これをかわし、剣で李を刺す。李をは棒で剣をはねのける。
「やるな」
再び両者が対峙する。
将軍が剣で李を刺す。李は剣を弾くと同時に
棒で将軍の顔面を突いた。将軍は、もんどり打ち倒れた。
「勝負あったな」早川が言った。
夕陽が李の白い拳法着を染めている。
「まだ終わってません」
馬車から神父が出て来る。
手には銃を持っている。
ズキューン。銃声。早川と李は飛びのく。
「李の首を皇帝に持参すれば私だけお金沢山頂けますね」「死になさい」
だが神父が引き金を引くより早く早川の手裏剣が神父の額に刺さった。神父が倒れた。
「見事だな」李は早川に言った。




