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「おはようございますご主人様」
目を開けるとまた女の人が目の前に
慌てて目を閉じた
「ふふっ」
頭がすごく重い
でもさっきより疑問が浮かんでこない
この女の人が僕の従者というのも理解していた
「あの、ここ…って、僕がいた、世界?とは、違うんですよ、ね?」
「はい。この世界に名前はありませんが、ここは『第3大陸』の『イースター王国』。その南東方面の辺境の町『ココパン』のすぐ南に広がる『ココの森』です」
「僕は、これからどう、すればい、いですか?」
「どのようにでも」
「…僕、何をすれば、いいの?」
「何をしてもいいのですよ」
あの子がいないと僕は何も出来ない
いつもあの子が決めていた
いないときは母に聞いた
何もなければ勉強をしていた
でも今勉強道具も、教科書もない
何も出来ない
「あの、取り合えず、体を、起こしたい、です。でも、動かな、いです」
「実は神様方から魂に能力などを与えられているのですが、ご主人様の魂が耐えられず何年かは体が動かせないと思われます」
じゃあ僕はどうすればいいんだろう…
「ですので私がいます。ご主人様のお世話は私がいたします」
それって、僕と一緒にいてくれるの?
あの子のように僕と遊んでくれるの?
「はい。私はご主人様と一緒にいます。お望みならばどんな遊びでもご一緒いたします」
「本当に、い、一緒に、いて、くれるの?」
「はい。いつも一緒にいます。私はご主人様の従者ですから」
この世界にはあの子はいない
それは理解した
させられた
僕は一人じゃ何も出来ない
ここでこの女の人に見捨てられたら僕は生きていけない
一緒にいてくれるといった
いつも一緒だと言ってくれた
だから僕は
「よ、よろしく、、おねが、いします」
「こちらこそ、ご主人様の為に誠心誠意御使えいたします」
「あ、あと僕、のこと、、名前で、朱里で、いいです」
僕の名前
あの子が可愛いと言ってくれた
僕に似合っている名前だと
「かしこまりました朱里様。私のことはお好きに呼んでください」
「あの、名前、ないんですか?」
「ありません。もしよろしければ名付けてもらえないでしょうか」
名前
僕が決める
…む、無理だよ
僕が人の名前を決めるなんて
「いつかで構いません。それまではお好きに」
「は、はい。ごめん、なさい」
「とりあえず起きましょうか」
体を起こしてもらう
本当に動かない
「少し待ってくださいね」
そう言って何語か分からないけど喋り終わったら急に地面が光りだした
光が収まった後には車椅子があった
「これ、魔法?」
「はい。私が常に抱きかかえて移動してもいいのですが、朱里様も疲れると思いますので」
車椅子に乗せてもらった
説明を受けるとすごく魔法ぽかった
自分の意思で動いてくれるらしい
ためしに進んでと思ってみた
ゆっくりと動いた
新しい玩具を買ってもらった子供のように楽しんでいた
子供だけど
従者さん
と取り合えず呼びましょう
従者さんが一緒のときは後から押してもらう
そのほうが安全と言われた
「では少しここで待っていてください。少し周りを見てまいります」
そう言って従者さんは森に入って行った
…寂しい
姿が見えなくなってすぐに不安になった
早く帰ってきて
そう思うばかりでなんで森の中にいるのかは気にしてなかった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さてご主人様、朱里様と一緒にいたいのですが先程からこちらを探っている者に会いましょうか
すぐに見つけ後に回り込んだ
「貴方は朱里様の害ですか?」
振り向こうとしますがさせません
「っぐぁ」
取り合えず地面に押さえつけてもう一度聞きます
「貴方は朱里様の害ですか?」
「わ、私は森が光っていると言われ偵察に来た」
「貴方だけですか?」
「もう一人いたが報告に戻った」
嘘ではないようですね
森の際に気配がある
もうすぐ森を出るようです
急いで結界魔法を張り逃がさないようにします
「あら、間に合わなかったようですね」
まぁいいです
とりあえずこの人を朱里様に会わせるわけには行かないので眠っていてもらいましょう
しばらくは起きないように魔法を使い眠らせて放置します
朱里様以外どうなろうと知ったことではありません
朱里様の元に戻ると
「グスッ、寂、しい」
泣いていらっしゃいました
…不安な表情で縋る人を探している表情で
庇護欲がすごく沸きます
そっと近づき
「お待たせいたしました。安心してください私は朱里様から離れることはありません」
私は朱里様を抱きしめ顔を寄せます
チュッペロ
「ふゃ?」
ついつい涙を舐めてしまいました
朱里様、驚いたのは分かりますが声が可愛いすぎます
「涙は止まりましたか?」
「あ、あの…は、はい///」
顔を真っ赤にさせて涙は止まっているのにまだ目がうるうるしてます
あぁ朱里様
そのような御顔は私だけに見せてくださいね
〜電波送信中〜
あら、電波が来ましたわ
何々、朱里様の可愛らしさを知りたいと
特別に教えてあげましょう
朱里様は10歳で、愛らしい男の娘です
身長は130cmでかなり小柄です
髪の長さは腰くらいまでの黒髪のストレートです
これも男の子には見えない要素の一つですね
御顔はパーツ一つ一つが可愛いと称されるくらいです
目はぱっちりの黒目ですね
転生前とあまり変わらないようです
多少は神様方が弄ったみたいですが
体つきも華奢でこれは成長してもゴツゴツはしなさそうです
やはり体も神様方が弄ってどのパーツも芸術品のようです
年齢的にも体毛などは生えていません、生やすつもりもありません
匂いについてもよく花のような香りやミルクの香りなど言われますがさすがにそういった匂いではありませんね
ですが安心する、落ち着ける匂いです
服装は今は転生直後なのでTシャツに短パンというショタっぽい服装ですが似合いませんね
やはりフリフリでヒラヒラの可愛らしい服装がいいですね
こんな感じでいいですか?
え?私ですか
朱里様より40cmは高いですね
髪は朱里様と同じくらいで色もお揃いです
体系はもでる?という方々のような感じです
朱里様は可愛いので私はカッコいい系だそうです
神様方が創られたので悪い感じではないはずですよ
あとは想像にお任せします
〜電波送信終了〜
ようやく主人公の名前が出せました
従者さんの名前はしばらく先になりそうですね~
今のところ守られ系男の娘ではなくお世話され系男の娘ですね~