4
4年生になった
同じクラスだった
うれしい
最近の僕はあの子の人形みたいになっていた
伸びた髪の毛をよく弄っている
リボンが付いたり、編みこまれたり
遊ぶときの服も選んで着せてくれる
態々着せてくれる
あとはギュってしてくれるようになった
されているときはとってもうれしい
でも何でだろう?
暖かくなってそして熱くなる
真っ赤でカワイイって言ってくれる
笑顔になってくれてうれしい
プール開き
僕の水着は変わった
女の子のスクール水着になった
これも小さくて着れなくなったからくれた
サイズは合ってるけどちょっとキツイところがある
けど着れないことはない
この頃になると周りは完全に僕を女の子扱い
でも着替えは違った
先生がさすがに駄目だと言った
場所は男の子とは違う
女の子とも違う
保健室での着替え
だから皆に少し遅れてプールに着く
プールが終わって着替えた後はちょっと楽しい
あの子が教室に戻ったら僕の髪の毛を優しく拭いてくれる
拭き終わったらまた髪の毛を括ってくれる
あの子に構ってもらえる
最近の僕は構ってもらうことばかり考えるようになった
夏休みになった
今年も同じ代わり映えのない
遊ぶ人はいない
あの子といないとどうせ誰も僕とは遊んでくれない
最近ますます身長に差が出来た
もう頭1つ分くらい
僕の背は何時伸びるんだろう?
髪の毛だけは順調に伸びてるのに
あの子が望んでるのはひざ裏くらいまでらしいからがんばれ僕の髪の毛
今年の冬
クリスマス
僕はクリスマス会に呼ばれた
あの子の家でするらしい
一ヶ月前に言われた
時間はある
プレゼント交換のプレゼントを考えなきゃ
母に相談した
定番でマフラーでいんじゃない?もしくはお菓子とか
あの子に渡るかもだし、形に残したいからマフラーにした
母と買い物に出かけた先で手編みマフラーが載ってる本を見つけた
手編み…
毛糸を買って帰った
母に間に合わないと言われたけどそのときは買えばいい
一ヶ月のマフラー作りが始まった
最初はもちろん失敗、ほつれ、編みが甘かったりの連続だった
でも諦めなかった
ちょっと一般的なのより短いけど出来た
初めてにしてはいい出来だと母も褒めてくれた
この一ヶ月あの子は僕の心配ばかりしてくれた
ちょっと睡眠時間を少なくして編んでいたから目元などに疲れが出てたみたい
うれしい
クリスマス会
ドキドキのプレゼント交換
僕はこの日神様にお礼を言いたかった
僕の手編みマフラーはあの子に
あの子のプレゼントは僕に
幸せだった
うれしすぎて泣いてしまった
あの子がギュってしてくれた
ちなみにプレゼントはマフラーだった
神様ありがとうございます
『いえいえ〜どういたしまして〜』
…どこだろう
家に帰る途中だったのに周りは真っ白
雪景色?
雪なんて降ってなかったよね?
急に人が現れた
誰だろう
神様だった
『運命の神様』
に仕えてる神様
神様って沢山いるんだ
なんと僕の感謝の祈りが強すぎて仕事中に僕のほうを余所見していたらしい
そのせいで間違えてあたふたして僕が死んじゃったんだって
うん
まったく分からない
分からないまま僕の意識が落ちた
目が覚めたとき
目の前に顔があった
…誰だろう?
次回は転生したらまずすること
そう、現状確認という名の説明回ですね。