第1話 呪われた男
髪もヒゲも黒くボサボサの男が、黒いマントを被って
一人、荷物も持たずに街道を歩いていた。
足取りはゆっくりではあったが、一歩一歩に目的がありそうな
力強さはまだあった。
男の目の前で、盗賊が貴族の馬車を襲っていた。
いや、もう間に合わなかったというべきか。
盗賊に若い娘は服を脱がされ、犯されていたところであった。
男「邪魔だ…」
男は無視して近づく。
盗賊は2人で娘は1人だった。
娘の相手をしていない盗賊が気づき、声を出して言った。
盗賊「誰だ!?」
次の瞬間!男は間合いを詰めて、盗賊の首をはねた。
もう一人の盗賊と娘が男に気づく。
男は血の付いた剣を持っていた。
娘は男のほうに逃げようとした!
盗賊は、娘を引き止めた。
男「娘よ 1つだけ忠告する 黙れ 命が助かるかもしれん」
男は娘を見つめる。
娘は何度も頷く。
娘の首を腕で絞め、足元の曲刀を男に突き出した。
盗賊「娘を助ける気か?」
盗賊「俺の言葉を無視するな!!」
盗賊は娘の首を撫で切ろうとした。
その時!男は持っていた剣を盗賊の顔面に放り投げた。
男の剣は、盗賊の頭を貫いた。
娘は解放された。
服は殆ど着てはいなかったが、すぐに男のもとに駆け寄り、
娘はついこう言ってしまった。
娘「ああ!ありがとうございます!ああっ!すみません!」
娘は泣きながら感謝を述べたが、同時に男のことを思い出して、後悔した。
男はため息をついた。
男「別にいい 俺が悪い お前は悪くない だからせめて 一刺しで殺してやる」
男は剣を盗賊から引き抜いた。
娘は訳が分からなかった。
次に気づいた時には、胸に剣が刺さっていた。
娘「え…わたし…死ぬの…」
娘はゆっくりと息を引き取った。
男はその場を後にして、また歩き出した。
呪われた男の旅は続く…。




