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星が降る夜、君と一緒に星々の元へ還る

作者: K210

プロローグ


ある夏の日、病院の庭である少女に出会う。

その少女は日差しに向って手を伸ばし、座っていた。

僕の人生を変えたのは多分その時だろう。



1:少女との出会い


高校2年生の夏、交通事故で両親が亡くなった。あれは不慮の事故だった。運良く僕は命が助かった。僕は何もかもを失いのたうち回っていた。そんな時だった

病室の窓から庭に光が差し込んでいるのが見えた。僕はそれが何かを照らしていると思い庭に向かった。庭には光に向って手を伸ばし、座っている少女を見つけた。僕は心のなかで思った(なんて可愛らしい少女なんだ)と。人生で初の一目惚れをしてしまった瞬間だった。僕は言った。


「こんな所で何をしているの?」


少女は振り向き、一瞬悲しい顔をしたが、すぐ笑顔になって言った。


「お願い事をしていたの」


この時の僕は、なぜ悲しい顔をしたのか分からずに「何のお願いをしていたの」と聞いた。彼女は言った。


「今はまだ話せない」



僕は少女の感じから、これ以上踏み込んではいけないと思い聞くことをやめた。僕は、「そっか〜」と言い、病室へ戻った。次の日のことだった。自分の病室は1人部屋ではなく2人部屋なので看護師から、今日から新しい患者がこの病室に来ると言った。それを聞いて数時間した時、同室になる患者が入って来た。その瞬間僕は目を疑った。目の前にいたのは、昨日庭で座っていた少女だったのだ。僕は運命を感じた。僕と少女は少し見つめてから言った。


「これから同室になるからよろしく!」


少女も頷き、僕と少女の同室の療養生活が始まった。最初はぎこちない感じだったが、日が経つにつれぎこちない感じがなくなり、色々な話をするようになっていた。僕はこんな時間がずっと続けばいいと思った。しかし、現実はそう甘くなかった。僕はついに退院し、親戚に引き取られることになったのだ。退院は3日後だと言われたので、少女との時間を大切にした。


退院当日


僕は少女に言った。


「君と一緒の部屋になれて楽しかった!!今までありがとう!!」

「最後に1つだけ聞かせて!!」


少女は頷いた


「よかったら君の名前を教えてほしい」


少女は恥ずかしそうに小さな声で言った。


「私の名前は優衣」


それだけ聞いて僕は病室をあとにした。


2:回復の兆し


親戚に引き取られた僕は家の近くの学校に通った。帰り道には、僕が入院していた病院があったので、放課後毎日、優衣のお見舞いに言った。そして少し話をして帰るというのを日課にした。そんなことを続けていたある日、看護師に聞いた。


「優衣はいつ退院するんですか?」


看護師は険しい顔をした。


「優衣さんは重度の病気を患っていて、とても外に連れていけるような状態じゃないんです。」


僕は悲しかった。なぜなら、僕は優衣と一緒に病院の外の世界を一緒に見たかったからだ。僕は泣き崩れた。


「そんなのって悲しすぎるよ」


僕は涙を拭い優衣のお見舞いをした。優衣のお見舞いを続けて3カ月が経った頃、うれしい知らせが入った。優衣の容態が良くなって来たという報告だった。

看護師はこのままいけば少しずつ外に出られるようになるだろうと言った。僕は心のなかで喜んだ。そんなことがあって僕は、お見舞いを続けた。12月になり、優衣の外出許可がおりたと聞いた。僕は優衣と外の世界をみた。毎日毎日優衣と過ごし、クリスマスを迎えようとしていた。僕は優衣とクリスマスにクリスマスツリーを見る約束をした。


クリスマス当日


僕と優衣はクリスマスツリーを見ていた。優衣は初めてのクリスマスツリーに目を輝かせていた。そんな優衣に僕はプレゼントを渡した。そうして僕と優衣は最高のクリスマスを過ごした。


3:約束


クリスマスから3日後、僕に一本の電話がかかってきた。電話に出てみるとそれは優衣からの電話だった。

優衣は僕に向けて言った。


「私、病気が悪化しちゃって、もう外出できないの」

「病院の先生に君の余命は7日間だって言われた」

「私が生きている時に約束して!!」

「私がいなくなっても君は幸せになって」


電話越しの優衣の声は震えていた。そこで電話は切れてしまった。僕はそのことを聞いて家にこもってしまった。


4:星々の元へ還る


そうして向かえた優衣の余命の終わる日。僕は家を飛び出して、優衣の病室に行っていた。優衣は言った。


「私、君と会えて本当によかった。君と話したり遊んだりしたことが、幸せだった。」

「 最後に私を幸せにしてくれ、連れ出してくれてありがとう!」

「私は君が好きだ!!」


優衣がそのことを言った途端、僕も優衣に言った。


「僕も君が好きだ!!」


そうして僕と優衣は軽くキスを交わした。唇と唇が離れた瞬間優衣は言った。


「幸せになって」


そしてもう一度キスを交わした。最後に優衣は言った。


「 ありがとう!そしてさようなら……」


ピーーー


病室に心電図モニターの音が響きわたった。僕は泣いた。そして屋上に向かって走り出した。今日は星がきれいで流れ星が流れている。僕は屋上から叫び飛び降りた。


「 優衣ーーー!!」

「1人でなんか行かせない。」


そう言って僕と優衣は一緒に星々の元へ帰った。







星が降る夜、君と一緒に星々の元へ還るはどうでしたか?初めて書くような小説なので少し難しかったですが、結構やり甲斐があって良かったです!もう少し良い作品にするため気軽にコメントくれるとうれしいです!この小説を読んでいただき本当にありがとうございました。

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