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持ち物チェック


荷物をまとめて集合!と号令を掛けて十数分もしない内に俺の引っ越し作業は終了した。


「早いですね、ルルさん。荷物それだけですか?」


「おう」


「少ないですね…」


マァ、宿住まいだったからな。本は実家出てから読んでないし、マジでハンマーとキャシーから貰った服くらいしかない。鍛冶の道具は師匠んとこ置きっぱだし。


「家具は差し上げますが、その他に必要な物は自分で買ってくださいね?」


「何から何まで悪いな」


「いえ、おれがしたくてやってますから」


チェスティが良いやつすぎる。結婚してくれ。


「じゃ、俺は他のやつらの持ち物冷やかしてくるわ」


「いってらっしゃい。気が済んだらお茶でも一緒に飲みましょう。待ってますね」


結婚してくれ。




※ ※ ※




「お、ルル!早いな!アタシが一番かと思ったのに!」


俺の次に来たのはフレッサか。荷物は俺よりちょっと多いくらいか?


「どんなもん持ってんの?」


「武器と筋トレ道具とキャシーから貰った服と、あと調理器具だな!」


「料理するんだお前…」


「サバイバル技術の一つとして習得した感じだよ!アタシが食う分を全部買ってちゃ、金がいくらあっても足りないからさ。木の実やら獣の肉やらの調理は任せてよ!」


「なるほど、今度森に行くときは頼りにさせてもらうわ」


「おう!代わりにと言っちゃなんだが、アタシの武器の手入れさ、ルルに任せても良いか?」


「え!??!?良いんですか!!!???」


「急に敬語??まぁ、アンタになら武器を預けても良いって思えたんだ。頼りにしてるよ、鍛冶師さん!」


「やったーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!!!!!!」




※ ※ ※




フレッサの新たな一面を知れたのと信頼されたのでウキウキの俺が次に向かったのはゾミの部屋だ。


「わ、何しに来たの?」


「そんな言い方酷ぇなぁ、俺とお前の仲だってのに」


「僕とルルの仲じゃないとこんな言い方しないよ」


つまり俺は特別…ってコト!?


「あーはいはい、それで良いよ」


「お前、俺への扱いがどんどん雑になってくな」


「でも、嫌いじゃないでしょ」


「うん」


「素直…ほら、荷物冷やかしに来たんでしょ?大した物は持ってないよ」


お菓子、アロマオイル、メイク道具、キャシーから貰った服、本、紙と絵の具、ボールとグローブ、ギターっぽいやつ…リュートだっけ?多趣味だな結構。


「勝手に荷解きしてくれて助かるよ」


良いように使われてる…!?あーしは都合の良い女ってワケ…


「ルルってどうでも良いことしか考えないから安心して心読めるんだよね」


失礼な。俺も大層なこと考えるときもあるぞ。どうすればみんなが俺のこと好きになってくれるかとか、砂山のパラドックス(モノの定義について)とか。


「触れ幅エグすぎでしょ」


どっちも大事なことだが?そして今やってる物色も最重要案件だ。


こっちの荷物は…ん?本か?これ。


「待ってそれは──!」


ゾミの制止も甲斐なく、バッチリ中身が見えた。


あったのは春画、要するにエロ絵だ。こっちのしっかりめの装丁の本は…ワァオ官能小説。


「へぇ、良い性癖してんじゃん」


「ちょっ!プライバシー!プライバシーの侵害!!」


心読んでくるやつ(おまえ)がそれを言うかね」


「良いから出てって!!」


「ンハハハっ!!俺は太もも派だぜ!!!今度語り合おうな!」


「もう知らない!次の菓子パ呼んであげないから!」


閉め出された。ちょっとからかいすぎたな。後でゾミお気に入りの店の新作ケーキ持って詫びに行くか。




※ ※ ※




ナーギの部屋に突撃しようとしたら鍵掛けられてた。くっ…!フレッサは通してたくせに…!!


まだ自分のテリトリーには入れてくれないか。鍵壊すわけにはいかないし、いつか入れる日を楽しみにしとくか…




※ ※ ※




最後はキャシーだが…こいつ荷物クソ多いな。部屋が埋まってるぞ。


「あ、ちょうど良いとこに来たニャ。手伝えニャ」


お前ら俺を便利に使いすぎじゃね?別に良いけど。


キャシーは服関連の物ばっかだな。色んな種類や色の生地とか糸とか、フリルとかリボンとか、型紙とか…うわっ、裁縫セット一式だ!家庭科ぶりに見た。懐かしすぎる。


後はアクセサリーも結構あるな。ヘアゴムもあるが、キャシーは髪短いから他のやつに渡す用か?俺にもくれ。


他にはネックレス、ブローチ、イヤリング…って、もしかして。


「これ宝石か?ガラスじゃなくて」


「良く分かったニャ。貢がせるのは止めたから、今は報酬をコツコツ貯めて買ってるニャ」


マジであの一件で懲りたんだな。


「てか、金のために貢がせてたわけじゃないんだ」


「貢がれたやつはキモいから売ったニャ。でもアクセサリー自体は元々好きなんだニャ。キャシーちゃんのかわいさを引き立ててくれるし」


ブレねぇなこいつ。そこが好きだ。


「持ち物チェックは満足したニャ?したならわたしは今から一人ファッションショーするから出ていくニャ」


「観客ほしくない?」


「要らねぇニャ。出てけ」


俺、追い出されてばっかりだな…

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