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美味しい物

俺はアンの家に行った。

助けてもらったお礼に食べ物を貰ったりしたけど、お返しをしたくなったのだ。

稼いだお金で買ってきたものを出す。


「よかったら、これ食べてください」

ファーレンさんに買ってきた肉を差し出した。


「気を使わせて悪いね。今夜はこれで夕飯にしようか。」


この家では父親が料理をしているんだな。

どうやらアンの家は父子家庭のようだ。



****



「ミライ~」


椅子に座っていると、アンが隣に座ってきた。


「アン?どうしたの?」


「ミライといると不思議と落ち着くんだよね・・少しだけいさせて?」


アンは俺の肩に寄りかかってきた。

俺は顔が熱くなるのを感じていた。



****



夕食、俺が買ってきたイノシシの肉が出された。

やっぱり肉が無いとね。

俺は気分が舞い上がっていた。

久しぶりに肉を食べる気がする。


「いただきます」


俺は一口肉をかみしめた。

あ、そっか。

味ほぼ無いんだっけ。

これはこれで美味しいんだけど。

なんだか味気ないな…。


「どうしたのかね?何か?」


ファーレンさんが話しかけるが、作ってもらって言うのもちょっとなぁ。


塩が欲しいな。

テーブルに突然ピンクの岩塩が出現した。

びっくりした。

能力の事、一瞬忘れてたよ。

有名コンビニに売っていたものだ。


「何それ?」


「え?」


「急に出てきたような気がするのだが、気のせいだろうか?」


アンとファーレンさんが驚いていた。

そりゃそうか、急に現れたらびっくりするよな。


「あの~」

俺が説明しようとしたら・・。


「君、収納魔法使えるんだね!初めて見たよ。」


確かに収納魔法アイテムボックス使えるけど。

今のは違うんだけど…。

説明するのも面倒くさくなって、いいやってことにした。


「これは岩塩っていいます。これをこうして…。」


プラスチック容器のミルサーの中に岩塩が入っているものだ。

俺は容器の上部を肉に向けて、手で回してガリガリと砕いて見せる。

細かくなった岩塩が肉の上に乗っかる。

美味しい~。

やっぱりこうじゃないとな。


「私にも!」

アンが言ってきたので回して振りかけてあげる。


「え?美味しい!」


じーっとファーレンさんの無言の圧力。


「こっちにも振りかけますから‥そんなに見ないでください。」


「すまないね。」

ファーレンさんも顔がほころんだ。


さすがにこの世界でも塩はあるよね?

もしかして高級品なのかもしれない。

何だか、コショウや醤油も欲しくなってきてしまった。

そんなことを考えていると、お米が食べたくなってきた。

あれ?俺和食好きだったっけ?

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