冒険者ギルド1
翌日、アンが黒パンをかごに入れて持ってきてくれた。
嬉しいやら、申し訳ないやら。
俺は変な感情になっていた。
パンをもらったのは素直に嬉しい。
だけど、アンにわざわざ持ってきてもらったのが申し訳なくなってしまった。
「ミライ変な顔してる」
「そ、そう?」
昔からウソをつくのが苦手なのだ。
感情が顔にすぐ出てしまう。
でも、いつまでももらってばかりじゃだめだよな。
アンに相談してみた。
「食料?食料は町で買えるよ?狩りをする人もいるけど・・」
アンに聞いた答え。
これが一般的なのだろう。
村の近くに町があるらしい。
町にはお店が色々あるようだ。
それにしても・・。
狩りって現実的じゃないな。
逆に大けがをしそうだ。
でも買うとなると・・。
「お金か・・・」
まさかもう働くことになるとは‥少し前までは思ってなかったな。
本来ならまだ学生だったから。
お金を得る方法。
薬草を取ってきて、売りに行く。
これでお金になるらしい。
アンは薬草取りに行ってたんだっけ。
それなら俺にも出来るかもしれない。
「冒険者登録したほうがいいよ。」
アンに言われた。
隣町の冒険者ギルドに売った方が、薬草は高く買ってくれるそうだ。
そういう仕組みなのか。
アンはまだ年齢に達していないので、登録していないそうだ。
もっとも危ないことをしたくないから、登録はしないそうだけど。
アンの年齢を聞いたら14歳だった。
なんだ、歳が一つしか違わないじゃないか。
童顔なので小学生くらいかと思っていた。
少しほっとした。
アンに案内され、隣町のレイト町へ行った。
割と小規模な町らしい。
もっと大きなところがあるんだとか。
冒険者ギルドの場所を教えてもらう。
俺はアンにお礼を言い別れた。
ギルドの店内を見渡すと人が多くいた。
中は吹き抜けになっていて思ったより広々している。
中央に受付と書かれた札が置いてあり、茶髪の美人な女性がカウンターにいた。
他にも数人職員がいるようだった。
「登録ですか?」
「はい。お願いします」
登録は無料らしい。
よかった。
渡された用紙に名前を書いて…不思議とこちらの世界の文字が書けるようになっていた。
これもらった能力のおかげかな?
そういえば字が普通に読めてるし。
少し戸惑いつつも登録完了。
ガヤガヤと人が多い所だ。
長居したくないな。
後ろから低い男の声が聞こえた。
「あれ、新人かよ?」
「でかくないか?目つきもやばそうだし。」
聞こえてますけど!
今はこの見た目に感謝だ。
聞いていた話だと、新人は絡まれやすいらしい。
こっちの世界でも俺、怖がられてるのね。
喜んでいいのか、がっかりしたほうが良いのか心境は複雑だった。
だけど絡まれなかったから良かったことにしておこう。
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