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日常の生活

「つまんない~」

私はベッドの上でゴロゴロしていた。

ここは泊っている宿屋の部屋。

最初の1週間は、どこへ行っても楽しかった。

お金を使う事に少し罪悪感があったけど、ミライが楽しんできてと言ってたし。


王都だけあって、見たことのない珍しい物が沢山ある。

例えば、雑貨屋さんとか品揃えが凄いのだ。

値段は少々高めのが気になる。

他にも数えきれないほどお店がある。

「飽きたのかな・・」

村だったら薬草を取ってきてお金にしたり、畑仕事もあるから退屈なんて事はなかった。

一人で行動しているのも、つまらない理由なのかもしれない。


「ミライと何処か行きたいな」

お金を使えば他にも出来そうだけど、それはまた違う気がした。

「お金がかからなくて、楽しめるもの・・あるかな」

それを探す事にした。

お金・・と考えていると、店に張り出されている求人の広告が目に留まった。


「スタッフ募集」


食堂でスタッフを募集しているようだ。

「働こうかな・・」

ぼーっとしていても暇だし。

冒険者とかって出来ないし。

お店を作る資金作りにもなるよね。

暇な時間は無くなって、お金も貯まるとか。

よく考えたら一石二鳥じゃないだろうか。


私はさっそく行動に移すことにした。


****


「私、働くことにしたよ」

急にアンに告げられた。


「え?そうなんだ。大丈夫なの?」


「暇だから、じっとしてるの耐えられなくて・・」

「・・そっか。頑張ってね」


俺は少し、驚いていた。

アンは宿屋で、のんびり過ごすものだと思っていたから。

意外と何もしないのは辛いのかもしれない。

お給料入ったら、早めに家を借りた方がいいかもな。


****


次の日の朝、俺はいつも通りに起きる。

宿屋の朝食を食べて、仕事に向かう。

アンはのんびり起きて、食べるのだろう。


「今日から仕事って言ってたっけ。昼の時間帯だけとか・・」


朝早くじゃないから、起きる時間は変わらないのかも。

短い時間でも、お金を稼いでくれるのは正直助かる。

柔らかいパンを頬張りながら、スープを飲んだ。

因みに今食べているのは白いパン、前にいた世界に近い物だ。


「少し値段が違うのかもな・・」

食べる物に有難みを感じて以来、味わって食べるようになった。


「以前の俺だったら、あり得ないな」

食べ物に感謝するなんて。

お金さえあれば、コンビニやスーパーなどがあって、手に入らないものは無かったから。

まあ、スキルをつかえば手に入れることは出来るのだけど。

イメージで作ったものを食べるのは、何だか嫌なんだよね。


「ごちそうさま」

俺は中年女性の店主に声をかける。


「お客さん、まだしばらく泊まっていくのかい?」

「もうしばらくは・・そのうち王都で家でも借りようかと思っていますけど・・」

「出来れば、長く泊まってもらいたいね。いってらっしゃい」


店主に見送られ、俺は宿屋を出た。



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