告白
俺は冒険者ギルドにいた。
「ミライさん!まさか採ってきてきてくださるなんて!」
リアが興奮気味に話す。
ギルドは大騒ぎになった。
「いったいどこで採取したのですか?」
当然の質問だと思う。
だけど俺は答えられない。
それが採取できる条件だったから。
「それは・・言えないんだ。相手と約束しているから。それに量も多くないし・・」
「そうですか・・そうですよね」
「それにしてもありがとうございました。まさか採ってきてくださるとは思ってもいなかったので・・」
リアさんはすぐに換金してくれた。
マリー花は大切に運ばれていった。
俺はついでに、カモミールさんとの依頼の分もまとめて提出する。
まとまった金が入ってきたから、しばらく依頼をしなくても暮らせる。
「アンに会いに行くか」
一週間ぶりだった。
元気だろうか?
町を歩いていると、カモミールさんに出くわした。
「契約更新しないか?」
ニコニコしながら俺の前に来る。
「ん~申し訳ないけど、止めておきます」
「えええ?どうして?依頼料も高額だと思うけど」
確かに依頼料は一日8千ネルと高額だった。
俺の今のランクでは一番いい依頼だった。
「やっぱりいいです。魔法を使って、襲われたりしたら嫌なので」
カモミールさんは俺の腕をつかんで食い下がる。
やたら距離が近いのが気になるが・・。
「頼めるのが君しかいないんだよ!人助けだと思って!」
今度は懇願してきた。
忙しい人だ。
トサッ
何かが落ちる音がした。
目の前の道を見ると・・・
アンが俺を見つめていた。
道に落ちたかごから、果実が散乱していた。
「えっと・・・」
声をかけようとしたが、アンは逃げるように去っていく。
かごを置き忘れたまま・・・。
「いまの絶対誤解されたね?このままわたしと恋人同士に・・・」
「・・・ごめんなさい。俺はアンが好きなので他には考えられません」
俺はかごを拾ってアンを追いかけていた。
「アン!待って!」
「何で・・追いかけてくるの?・・はあの人が好きなんでしょ」
アンは足を止めた。
「「なんでそうなるんだよ!」」
思わず叫んでしまう。
アンは振り返って、目を見開いていた。
「「俺は、アンの事が好きなんだよ!」」
こんな大声を出したのは初めてだ。
胸が熱くなって、感情が抑えきれない。
今言わないと、きっと離れて行ってしまう。
「「最初に会った時からずっとアンの事が大好きなんだよ!」」
「・・それ本当に?」
アンの瞳から涙があふれ出ていた。
俺はアンと見つめあっていた。
「二人で旅に出たから、あの人のことが好きなのかもと思ってた。不安で不安でたまらなかった。お父さんはそんな事無いって言ってたけど・・」
「ごめん。言葉が足りなかったよね。もうカモミールからの依頼は断るから大丈夫だよ」
俺は泣きじゃくるアンの頭を優しくなでた。
「言わないと伝わらないんだな・・」
俺は改めてそう感じた。
アンは俺に好意を抱いてるって感じていたし、心配する必要ないって勝手に思い込んでいた。
今度から気を付けるようにしないと。
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