この気持ち
初日の依頼で俺はお腹いっぱいだった。
ゴミ屋敷の大掃除で一日が終わってしまったのだ。
「まさかここにきて掃除とか・・・」
帰って来てからすぐに俺は家で横になっていた。
疲れてもう眠い・・・。
あれ?そういえば俺夕飯食べたっけ?
ゴミを片づけて・・夕飯出すからっていわれたけど・・食べる気がしなくて、そのまま帰ってきた。
アイテムボックスになにか残ってないかな。
見るとパンが入っていた。
固いパンだけどまあ何もないよりはいいか。
俺はパンをかじりながら寝てしまっていた。
「朝だよ~」
いつの間に朝になったんだろう。
朝の日差しが部屋に広がっていた。
「んん?」
聞きなれた声がする。
アンが俺に顔を近づけて声をかけていた。
朝か・・・。
寝た気がしないな。
カモミールさんの所の依頼は一週間だ。
今日も行かなければいけない。
報酬がどこよりも良かったのが決めた理由でもある。
「今日もお仕事でしょ?」
「あれ?俺アンに話したっけ?」
記憶にない。
「寝言で、お仕事行かなきゃって言ってたよ?それとカモミールって誰?」
アンがなぜかこちらをにらんでいる。
なんでだろう?何かしたっけ?
「その人は今回の依頼者だよ・・昨日は大掃除をして・・おっと」
俺はあわてて口をつぐんだ。
これ守秘義務ってやつじゃないだろうか。
「依頼人って女の人なんだ?どんな人?美人?」
「・・うん。きれいな人だよ」
銀髪で緑色の瞳・・不思議な感じのする人だった。
「そっか・・・」
あれ?
何だかアンが落ち込んでいるように見えた。
どうしたんだろ。
「し、仕事いくね。適当に閉めておいて」
俺は家を出てドアを閉めた。
そういえばアン、何をしに俺の家に来たんだろ。
****
私はミライが出て行った家の中にいた。
さっきから私の心がもやもやしている。
ミライに会いに行くって来た時は、うきうきしていたはずなのに。
急に変わってしまった。
突然の不安。
この気持ちが何なのか自分でもよくわからない。
ミライはお仕事に行っただけなのに。
行ってほしくないって思ってた。
「自分勝手だよね?」
バフン!
ミライが寝ていた布団にダイブする。
ほのかにミライの匂いがする。
「いいにおい・・」
トクンと胸の音が聞こえた。
しばらくここで寝てようかな。
最近は家の事なんてほったらかし気味で、いつもミライの事ばかり考えている気がする。
何もしたくない。
「最近私、変かな・・」
変だと思う。
あの時ミライに助けてもらってから何だか変。
以前は生活のためにお金稼がないと、っていつも思っていたのに。
今はミライの事しか考えられない。
他の事はどうでもよくなってしまった。
「どうしちゃったんだろ私・・」
ミライから女の人の名前を聞いた途端、私の心はざわめいていた。
重く息苦しい感じがする。
「カモミールっていったい誰?」
私はドアを開け、ミライを追いかけていた。
面白かった
続きが気になる!
と思ったら
下の☆☆☆☆☆から作品の応援お願いいたします。
面白かったら☆5つ、つまらなかったら☆1つ正直な感想で構いません。
ブックマークもいただけると嬉しいです。




