8話 高校生の勉強は舐めてはいけない
作者の経験談かも
中学までの勉強ってどうだろう。中学生に聞けば、とても辛いと言うだろう。因数分解や、三平方の定理などなどつまづく人も多いし、暗記することも多い。
ただ高校生に聞くと100パーセントこう言うだろう。
"中学の方が圧倒的に楽だった" と。
「やべぇ……やべぇよ」
体育祭が終わり、テスト期間となった中、シンが凄い顔をしている。
「部活とかあったからなぁ……ここなんだっけ」
元気になったクラも勉強に困ってるようだ。
「あぁおわんねぇぇぇぇ。応用難しすぎやし」
俺は、提出物の多さと数学の応用問題に困っていた。
高校は勉強が死ぬほど難しくなった。特に数学、古典などは苦手な人も多い。決して俺らは頭が悪いわけではないのだが、舐めていた結果、提出物となんだっけ地獄になっている。
「よし、ウミとヒナも誘って勉強会やるか!」
シンが提案する。
「勉強会したって同じだろ……もう平均点ぐらいでいいや」
「うーん……先生に教えてもらうとか?」
クラが案を出す。
「先生だって休みの日とかは時間限られてるしなぁ……もっとこうつきっきりで教えてくれる頭の良い人がいたらなぁ」
シンの言う通り難しいと思ったが……
「あ、1人いるわ」
「「え?」」
「俺の部活の部長……"凛先輩"だよ」
というわけでテスト期間の土曜日。俺らは勉強会を、ガストで行うことにした。
「清輝君、今日はお誘いありがとう」
そう言って可愛いワンピースを着ている凛先輩が話しかけてきた。
「いえ……こっちとしても助かります」
「言っとくけど2年の勉強は10倍難しいからね?」
「ひえっ」
こうして、ウミ、ヒナ、クラ、シン、そして俺と凛先輩の勉強会が始まった。
「ここの化学式は〜」
「確率はこうやってこうして〜」
「ここは変格活用だから〜」
凛先輩はどの教科のどの事でも教えてくれた。流石、凛先輩だぜぇ。
勉強の休み時間。クラとドリンクバーで話していた。
「ドリンクバーって神だよな」
本当神。貧乏人には神。神神神神神神神神。
「はいはい今までに100回目ぐらい言ったかな」
「残念203回だ」
「なんでわかるの……」
「おふたーりさん? ちょっと来てくれる」
凛先輩がひょこっと来た。
「「?」」
「実は小テスト作ったんだけど説明しといてくれる? 罰ゲームはドリンクバーミキシングで」
「え、あのチャラ男達がノリで全てドリンクを混ぜて飲む、あれっすか」
「その方が皆頑張るでしょ?」
というわけで凛先輩の小テストを解く事に。なんとしても最悪の事態を避けなければ……
凛先輩の小テストは基本的に基礎問題、応用問題がうまく散りばめられており、かなりの難易度だった。
なんとか全て埋めて凛先輩の丸つけを待つことに。
「私、あれ飲んだら死にます」
「安心しろヒナ。俺もだ」
「「「同じ」」」
他3人も同意した。
「えーっとじゃぁとりあえず1位〜3位発表するね。
1位が野口……」
「あだ名でいいっすよ」
「えーっとじゃ1位がシン君。2位がウミちゃんで、3位がヒナちゃんかな」
「ま、当然だな」
「ヒナちゃんいぇーーい!」
「い、いぇーい!」
「そして最下位は………………」
「「ごくりっ」」
「どっちもでーす」
「「うん?」」
「「同点で最下位。だから2人とも罰ゲームね」」
「「え」」
「ほら飲んだ飲んだ」
「しょうがない、クラ……行くぞ」
「うん……」
「「せーーーーーーの」」
それからしばらくして、夕方になり、帰ることにした。まぁ俺らが回復したからなんだが。
「凛先輩って案外子供っぽいんですね」
クラの言う通りだと俺も思った。
「そうかなぁ。確かにそうかもね」
ここでクラが耳元でこそっと言ってきた。
「もし、なんかあったら言ってね」
「大丈夫。凛先輩はそんな人じゃないよ」
「なら安心」
テストはスラスラと解けた。スパイかな? というぐらいに、小テストの問題などが出た。あ、ここ凛先輩とやったとこだ! 的な。
テスト最終日の部活再開日。部室で話していた、
「ヒナはきたけどなかなか次の人来ないなぁ」
「だねぇ。あ、テストはできた?」
「そりゃぁバッチリです。ありがとうございました」
「じゃ、1個お願い聞いてもらってもいいかな?」
「え、まぁいいですけどなんですか?」
「今度の日曜日、付き合ってよ」
というわけで凛先輩とデートする事になりました。
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感想誤字報告ありがとうございます!