20話 レンと俺と幼馴染
レンが相談部に来た次の日。レンはクラにこれでもか、恥ずかしくないのか、というぐらいアタックしていた。しかしレンはイケメンなので応援する人が多い。クラはどうやら相手にしてないみたいだが……
「あの転校生、クラに猛アタックしてるな」
シンが話しかけてきた。
「だな。ま、自分でするべきって言ったのは俺だけどな」
「ふ~ん。ま、後悔はするなよ」
シンは真剣な顔で俺のほうを見る。
「わかった」
俺はわかったとしか言えなかった。
毎日毎日相手にされないレンだが、なかなか折れない。クラもさすがに困ってるようだった。問題はそれだけではない。一部のレン好き女子からも反感を買ってしまっているのだ。まぁここはしょうがない問題でもあるのだが。
「もうやめてよっ!」
「は? どの口が言ってんの?」
まさしくドラマとかに出てくる嫌味な女だ。
「だから私は好きじゃないって何度も言ってるのに……」
「おい。やめとけ」
流石に見てられなかったので割り込む。
「は? これは女子の問題なんだけど。もしかしてクラのことが好きなの?」
「あぁそうだよ。俺ら付き合ってるし」
「え⁉」
まぁそりゃ驚くよな。
「いいからとりあえず合わせとけ。いやだったらしょうがないけど」
「い、いやではないけど……」
「わかった。悪かったわね」
嫌味な女は去っていった。
それから噂は広まったが、やっぱりという声や、知ってたという声が多くあった。そんな恋人に見える?
「え……」
ウミがこの世の終わりみたいな顔をする。
「違うからな⁉ あくまで偽だから」
「よかったぁ~」
そういってウミは笑顔になる。まぁこれしか思いつかなかったんだけど。
放課後。レンに呼ばれた俺は……
「テル? どういうことかわかってるのかな?」
「レン……これはあくまで偽だ」
「でもそれは許せないな」
「好きな人が困ってるんだぜ?」
「僕はテルに迷惑はかけてないだろう?」
何を言ってるんだこいつは。
「いや幼馴染が困ってる以上の迷惑はねぇぞ」
「……もうテルどうなっても知らないよ?」
「あ? やってみろよ」
キレそうになる自分を何とか抑える。
「僕は親の力でつぶすこともできるんだよ?」
「ほぉ。だが俺も仲間がいるからな」
橘の1件とかでお世話になった。
「そんな力、アリみたいなものだよ。僕はフリーザぐらいかな」
よく言うわ。まぁドラゴンボール好きだからわかるけど。
「俺はクラが大事だ。レンみたいなやつは迷惑だ」
「なら、知らないからね。テル、後悔しても知らないよ?」
こうして俺とレンの戦争が始まる
やばい…最近疲れが酷いたくたくです。
今回はレンが関わってきますね。次回からどうなるんでしょうか。
感想評価ありがとうございます。ブクマが地味に増えてきています!




