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暁の帝国~現世大転移編~   作者: アイオワ
2/11

資本都市”央京”

「二重天井、驚くのも無理はないな。これが、資本都市”央京”。

日本経済の中枢であり世界の為替操作も行う。

大きさは、東京23区ぐらいだな。」

淡々と語っているが一般人が驚かないはずがない。

政治家じゃないにしろ外交官である。だが、今までこんな都市の話は聞いたことが無い。

混乱している新をなだめるように古賀が話す。


「無理もない。ここは東部中央総軍の直下だからな。

情報統制は大阪並みだ。」

我に返り、視線を古賀に向ける。


「では何故貴方がここに?貴方は中国地方海軍局所属でしょう。」

問いにすんなりと古賀は答える。


「君と一緒の用事だ。」


「用事?私はここに派遣されただけで何も知らされていません。」

おかしいな?と頭を傾げる古賀。


「聞いていなかったのか、知らされてなかったのかは問わないが

2016年1月1日に行われる観艦式で人員不足のために呼ばれたんだぞ。」


「人員不足?関東海軍は187万の兵力を抱えている有数の海軍主力地方ですよね。

そこで不足するなんて、どれだけ大規模な観艦式を行うんですか。」

驚きと呆れが混ざった口調で話す。

阿賀野総理大臣は何を考えているのだろうか。


二期目といえど支持率が落ちない阿賀野総理大臣は【世界正義】という言葉をよく使う。

その為、軍事力の増強は各地方凄まじく、一方様々な産業では兵器産業から転用された人工知能機械で

人間はあまり手を下す必要が無い。

生産性も高く、GDPも右肩上がり、同時に雇用問題も浮き彫りになった。

その為、若いうちに軍隊に入り中年世代から第一線から退く、この方針を地方軍総会で決定したところ

入隊率が増加、2015年8月時点で1地方が中小国をも凌駕する軍事力を持っている。


「今回は関東地方海軍総出で行うらしい。

俺たちはその空いた席を一時的に手伝うだけだ。

ほら、ここで俺から聞くより本部から直接話を聞いたほうが早いぞ。」

再び古賀にリードされるようについていく。


コンクリート舗装された道、両サイドには圧巻の巨大ビル。

その光景が延々と続いている。

巨大な都市であるが、渋滞などは一切ない。

通行人の中に未成年は一切いない。女性も少ない。


「見えた、あれが東部中央総軍司令本部棟だ。」

指した先に見えたものはガラス張りでひときわ目立つ三角錐の建物。

とても巨大で、東京ドーム四個分くらいだろうか。


黒曜石の石に彫られていたのは

『2001年完成 Sakagami Mega-City Pyramid』

『東部中央総軍総司令部』


「大東北守備軍総司令部が霞んで見えてる...」

思わず生唾をのむ。

眼前の巨大硝子ピラミッドに視線を奪われていると

古賀が急かすように「ほら、行くぞ。」と言う。

至って普通の表情である。

ここまで反応が違うと古賀を別世界の人間だと錯覚しそうである。


建造物の内部は一つの都市のようで

正直、案内図など見ても立体的かつ、複雑でわからない。

考えることをやめ、黙って古賀についていくことにした。



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