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ARゲームに挑む我侭姫とプレイヤーたち-不正破壊者の我侭姫-  作者: 桜崎あかり
ステージ5

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エピソード56-3

・2022年7月6日付

行間調整版へ変更

 遂に時間は午前11時30分となった。昼食を食べるプレイヤーもいるのだが、それ以上に早い昼食を食べていたプレイヤーもいる。その理由は――誰もが分かるだろう。アーケードリバースのレイドバトルである。予定によると、午前12時にはプレイ開始とホームページには書かれていた。


 最初の1時間はプレイヤーが殺到するので、10分~20分位の開始時間変更はあるとネットでも言及されている。


《レイドバトルの開始は午前12時30分からになります》


 予想は的中し――午前12時ではなかったのは、あまりにもエントリーしているプレイヤーが多かった事に由来するだろう。あまりにも混雑が多い為か――運営側が時間をずらしたと考えられる。ネット上の予想が的中したというよりは、午前12時に行っても問題はないのだが――他のARゲームプレイヤーに配慮した為と言う可能性も高い。強制ログアウトを使用し、アーケードリバースのみにプレイヤーが殺到するのを防ぐ狙いもあったのだろう。


【分散したのは失敗だったか】


【逆に草加市でもアーケードリバースを新規で設置した場所がある。そちらの設定に配慮したという可能性もあるな】


【2日以降も設置される場所は増えていく予定らしい。それを踏まえると――】


【どちらにしても、9月から設置される場所は増える事がホームページにも書かれていた】


【今回のイベントは、もしかするとプレイヤー増加を狙ったものかもしれない】


 ネット上ではアーケードリバースの設置エリアが増える事も告知されており、今回のイベントがいわゆる宣伝の一種と考える動きがあった。こうした宣伝でもネット上では炎上させて運営妨害をするケースもあるかもしれないが――。



 あるプレイヤーはARゲーム用のインナースーツへ着替える為に着替え室へと向かい、またあるプレイヤーは既に着替え済みと言う――。それぞれで準備の方法は異なるが、早くプレイできるように最善の方法はとっていたのかもしれない。


「まさか――当日になってガジェットが壊れたと駆け込むような連中がいるとは――」


 受付の混雑具合に違和感を持っていたのは、私服姿のガングートである。現状、彼女はレイドバトルへの参戦は様子見と言う事だが――もしかすると、誰が参加しているかで動くのかもしれない。それとは別に彼女はARガジェットのオーバーホール中であり、アーケードリバース用のガジェットはレンタルする必要が出てくる。


 しかし、そのレンタルも今回は1時間待ちと言う状況なので、昨日の内にエントリー出来たプレイヤーはラッキーと言えるだろう。今日からエントリーしようとしてもプレイ出来ない訳ではなく――単純に手続きに時間がかかると言う事らしいが。ARガジェットもアンテナショップで購入できるが、アーケードリバース用は品切れが相次いでいる。


「ここまでの駆け込み需要は――想定できていないだろうな」


 今のコンテンツ流通に関しての皮肉なのか、それとも――。彼女はペットボトルのコーラを飲みながら、様子を見る事にした。この状況をまとめサイト勢が把握していた訳ではなく、芸能事務所側も阿鼻叫喚だろうが。


【ARゲームで撤退宣言し、まさかこういう展開になるとは予想外だろう】


【全くもって――愚かの極みだな】


【芸能事務所側は、自分達に都合よく動かせるコンテンツ以外は炎上させる傾向がある。このままで終わるとは――】


【そう言えば、つぶやきサイトで敬語は見かけないが】


【敬語を使えば、アイドル投資家と思われる。その証拠に、彼らのセミナー動画を見れば一目瞭然だ】


【発言内容に注意するのは当然だが――逆に炎上を煽るような発言をするアカウントも、敬語交じりだ】


【だからか――つぶやきサイトで敬語禁止の様な暗黙の了解があるのは】


 下手な敬語を振りかざせば――おそらくは芸能事務所スタッフと思われる可能性が高いと考えているのか、つぶやきサイトで敬語はめったに使われない。せいぜい、有名文豪のなりきりアカウント等で使われる程度――と見るべきか。それ程につぶやきサイト内で敬語を使う事は、アイドル投資家でないアカウントでもアイドル投資家の関係者と誤認され、下手をすれば魔女狩りに合う。だからと言って言葉づかいが乱暴では、明らかに不穏分子と判定されて逮捕される可能性が絶大だ。


 実際、草加市はジャパニーズマフィアが根絶していると初めて警視庁が認定した市町村でもある。つまり――乱暴な発言のつぶやきがジャパニーズマフィアと直結するような思考になっている――と言ってもいい。


「どちらにしても、今回のイベントが成功するのを祈るばかりか――」


 つぶやきサイトのタイムラインをチェックしつつ、ガングートはこの状況に驚いている。足立区内等でもジャパニーズマフィアが減っているのだが、根絶とは言い難い。それを初めて実現させた草加市には驚きを感じていた。その一方で、草加市ではアイドル投資家と言う存在が――ジャパニーズマフィアに変わって君臨している事も把握している。


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