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ARゲームに挑む我侭姫とプレイヤーたち-不正破壊者の我侭姫-  作者: 桜崎あかり
ステージ4

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エピソード52-5

・2022年7月4日付

行間調整版へ変更

 ガングートがアーカイブセンターから出た頃、別の場所で活躍していたのはヴィスマルクである。今までの彼女からは信じられないようなスランプ脱出劇は、ネット上でも有名になっていた。その武勇伝は動画サイトでも検索できるが、動画の数は非常に多くなるだろう。


 アーケードリバースに復帰したのはつい最近であり――あの時から不調が続いていたのかもしれない。その原因は、デンドロビウムとの遭遇――つまり、チートキラーとの戦いを見てからだった。


 それからはARゲームにゲーマーと一部の悪しき勢力との争いを感じ、若干の距離を置く事になる。その時間が長ければ長いほど――ARゲームでは致命的になるのだ。


 実際、ヴィスマルクが初見プレイ時から1週間ほどのプレイスタイルを取り戻すのに、3日はかかった。3日と言っても、そのプレイ回数は20回にも及ぶ。つまり、20回プレイ×3日である。あまりにも粘着プレイを続けてテンションを落とすのもアレなので、別のARゲームを数回プレイして気分転換を図っていた。


「どちらにしても、ARゲームには可能性がある。それに――」


 ヴィスマルクは考え事をしていたが、それはプレイ前の話である。プレイ中に考え事をしていると――それは思わぬミスを誘発する為に、非常に危険な行為なのだ。ARゲームの場合、大型ガジェットを使用したり、中には危険と隣り合わせなフィールドで戦うことだってある。それを踏まえると――考え事をしながらのプレイは、ソーシャルゲームや据え置きのゲームよりも危険と言ってもいい。


「ネット炎上をするような要素さえ排除出来れば――」


 そう思うのだが、ヴィスマルクの思い通りに進むような程――ARゲームと言う環境は甘くない。それは、スランプ状態になっていた彼女には痛いほどに分かっていた。



 彼女が様々なARゲームに手を出していたのには、一つの理由がある。チートプレイヤーのいないゲーム環境で、まったりプレイしたいと言うのもあるかもしれない。しかし、それはあくまでも理由の一つにすぎないだろう。


 本当の理由は――エアプレイ勢という勢力と関係している。詳細は察して欲しいが、ネット炎上勢力の大半はエアプレイ――実況動画を見てプレイしたつもりになり、ゲームを炎上させているのだ。こうした人間が増えれば、本来のプレイヤーも離れていき、最終的にはサービス終了になるだろう。それでは、本来のエンジョイプレイ勢等にとっては迷惑行為であり――許される事ではない。


 チートプレイや不正アプリを使ったプレイも問題なのだが、これに関してはチート関係なしに問題となっている。ランキングでの不正プレイヤーを弾くのは簡単かもしれない一方で、この問題は解決の糸口を見いだせない。


「デンドロビウムやチートキラーがチートプレイヤーを駆逐している一方で、この問題は注目される事がない――」


 ヴィスマルクは――この問題を放置しても、ARゲームに未来はないと考えているのだ。ネット炎上に関して法律で禁止出来ればいいのだが、それで解決するようならば――超有名アイドル商法の様な便乗商法は誕生しないだろう。


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