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ARゲームに挑む我侭姫とプレイヤーたち-不正破壊者の我侭姫-  作者: 桜崎あかり
ステージ4

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エピソード51

・2022年7月4日付

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 8月20日、ジャック・ザ・リッパーは改めて思い知る事になった。ARゲームが少数派の意見を取り入れるような事はせず、多数派の意見によって動く事を。しかし、アーケードリバースの場合の多数派とは何なのか? ジャックは疑問に思う部分がある。青騎士騒動の時も、それ以前のロケテストでも――。


『アカシックレコードの記述がFX投資をするような連中に渡せば、それこそリアルウォーが起きる――』


 あの時、ガングートははっきりと言った。アカシックレコードは存在する事を――。アカシックレコードに関しては、色々と言われているのだが――ARゲームでアカシックレコードと言うと、一連の技術が該当する。


「アカシックレコードが存在する事は、ネット上でも様々なジャンルから言及されている。超有名アイドルも――それを独占しようとしていた」


 ジャックは、改めてネット上の情報を整理しようとするが、今回に限ってはまとめサイトを使用しない。あくまでも大手のニュースサイトだけで情報を集めようと言うのである。ARメットでサイトへアクセスしようとするのだが――何故かサイトがつながらない。エラーと言う事であればネットその物が使えないので、大手のサイトだけが繋がらないと言う事は――。


「先手を打たれたという事か」


 ジャックはARメットを解除し、タブレット端末で検索しようとも考えたが――結局は同じだった。つまり、大手ニュースサイトを草加市内では閲覧できない異常現象が起きていたのである。



 大手ニュースサイトの接続が出来ない件は、朝のニュースでも報道されていたのだが――あまり知られていなかった。その原因として、この話題を視聴率稼ぎの虚構ニュースとしてスルーしていた人間が多かった事にある。それに加えて東京では閲覧できたこともあって、単純に草加市が戒厳令や情報規制を始めたともネット上で噂されたが。


『ここまでの事を出来る連中は――あそこしかない』


 鹿沼零は昨日のジャックの件が失敗だったと反省しつつも――若干焦っていた。スケジュールを早める事自体は問題はない。どちらにしても、作戦実行は数日後だったから。しかし、ジャックが北条高雄の名前を知っていた事が――大誤算とも言える物だったのである。


『北条――そう言えば、反ARゲームの連中が彼女を祭り上げていたか』


 ARメットの影響で指は噛めないが、それに近い仕草をしながら反ARゲーム勢力に関して考えていた。反ARゲーム勢力と言えば、アーケードリバースに関してもふるさと納税で運営資金を集める事に反対していた勢力である。市議会議員から賄賂を受け取ってふるさと納税の件をゴリ押しした等の怪文章も、彼らの得意技だ。



 午前10時にはニュースサイトが接続できない件は解消された。その一方で、別の問題も浮上する。その一つが反ARゲーム勢力が大量検挙された事。これに関しては別の意味でもご都合主義だ――という意見も。


「反ARゲーム勢力が、警察の強制捜査を受けているようです」


『!?』


「理由は不明ですが、ニュースによるとある政党に裏金を回していたとか――」


『それこそ、尚更じゃないのか?』


「まさか、あの悪名高い野党が手を貸していたのでしょうか?」


『風評被害狙いか?』


「一概に、そう言えるかどうか不明な部分もあって――」


 男性スタッフから、思わぬ話を聞き――鹿沼は若干の動揺を隠せない。反ARゲーム勢力はVRゲームにも反対意見を出し、炎上させている噂も絶えないのだ。その勢力が強制捜査を受けると言うのも、ご都合主義としか表現できない程の事態だったのである。


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