力の発動
朝の7時.....
凌はベットから起き上がって顔を洗ってリビングに入ってソファーを見ると...
黄色い毛並み...ライオンとチーターか分からない体....耳と尻尾....そこには黄色い物体が寝ていた
凌「......そうだった....ロッテがうちに住む事になってたんだ....」
そう...昨日からずっと付いてきて住むと言い出しソファーで寝てるこの黄色い物体はロッテと言う名の宇宙人だ
凌(布団貸そうかって聞いたらソファーで寝るって言ったけど...よかったのかな?)
冷蔵庫からお茶を出してコップに入れる凌
凌(そういや僕の中にロッテが持ってきた力があるんだよね....そんな感じはしてないけど...)
凌はコップに口を当ててお茶を飲みほす
凌「......どういう力があるんだろ?」
凌は自分の手を見て握ったりして見てる...
ロッテ「ご....主人...さま?」
いつの間にかロッテは起きていて眠そうに目を擦りながら凌を見ていた
凌「あっ....おはようロッテ!」
ロッテ「おはようございます!ご主人様♪」
凌「.....そのご主人様ってどうにかならないかな?」
昨日の帰り道からずっとロッテが凌を呼ぶのは必ずご主人様と呼ぶのだ
ロッテ「出来ないですね。僕達メルマーガ人にとって主とは特別な存在でご主人様と呼ばなければ許せないんです」
キリッと真剣な顔で言うロッテ
凌「うん....そんなにキリッてされて言われても....(汗)」
ロッテ「それに...僕達メルマーガ人にとっては主を持つって事は一人前になった証拠なんです!」
ロッテがズンズンと距離を縮め凌は後ろに後退りする
凌「わ、分かったって(汗)」
ロッテ「それにしても....ご主人様って髪をほどいたら女の子ですね?」
今の凌は髪をほどいていて紙は太股まであり、はたから見たら美少女だ
凌「あははは(笑)自分でも思うよ♪」
そう笑いながら言う凌
ロッテ「あの....どうして切らないんですか?」
凌「......聞きたい?」
凌は真剣な顔でロッテを見つめた
ロッテ「き、聞きたいです....」
凌「....それはね」
凌が物凄く真剣な顔で周りの空気を重くしてはりつめている
凌「お母さんがポニーテール好きだったからしてるだけだよ(笑)」
真剣な顔をやめて笑いながら真剣な空気をぶち壊す凌....
ロッテはずっこけて「な、なんでそんな話しを真剣な顔で言おうとしたんですか(汗)」っと思った
凌「あははは(笑)どう?びっくりした?(笑)」
ロッテ「えぇ...とっても...(汗)あっ!ところでご主人様...お時間は大丈夫ですか?」
ロッテは時計を両手で持って見せる....
時刻は7時45分....ちなみに凌が家を出るのは7時35分...
凌「.......ち、遅刻だぁ~!!!」
ドタバタと走り回って制服を着る....ロッテは手で目を隠して見ないようにしている
凌「ご、ごめんだけど今日はお昼まで帰ってこれないんだ!お昼はちゃんとご飯作るから待ってて!」
ロッテ「はい!まっときます!」
凌「そ、それじゃ行ってきまーす!」
ロッテ「行ってらっしゃいです~」
急いで家を出て学校に向かう凌...
学校に着いたのは遅刻ギリギリだった....
お昼になり凌が帰ろうとしたら....
本田「おい、ゴミ凌」
凌「本田君....ごめんだけど今日は急いで帰らなきゃダメだから通してくれない?」
本田「ダメだ....今日はテストあったろ?そのせいでストレスがたまってんだわ」
そう本田が言うと周りの子達は「いいぞー!やれやれ!!」など「そんな奴、さっさと倒しちゃえー♪」っと凌の味方は居なかった
本田「ギャラリーが集まった所で...いくぞゴラァァァ!!」
本田の拳は凌の顔目掛け飛ぶ...
凌「ちょっ!?」
凌は目を瞑った...殴られる覚悟をしたのだが....体にドクンっと言う衝撃が走った
凌(あれ....本田君の動きがゆっくり見える...)
凌の目には全ての動きがスローに見えた
そして凌は本田の拳を避ける
本田「今のを避けるか....ゴミとしては上出来だな」
凌(おかしい....こんな情況なのに...すっごく落ち着いてる...)
凌はとっても落ちついて冷静だ
本田「なら....これでも食らっとけや!!」
今度は足で凌の顔を蹴ろうとした
凌(まただ....ゆっくり見える...)
凌はまた避ける
本田はイライラし始めた
「何してんだよ!遊んでんじゃねぇーよ!」
「そうよ!そうよ!」
本田のイライラはピークに達した
本田「うるせぇ!!黙ってろ!!」
本田の拳は周りに居た女の子に向けられた
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
凌(あっ!関係のない子にまで....助けなきゃ!!)
凌は再びドクンドクンっと衝撃を感じたと思ったら誰にも見えない速さで走り、女の子の前に立ち本田の拳を小指で止めた
本田「なぁ!?」
「な....に....があったの?」
「わ、わかんねぇ....急にアイツが出てきたと思ったら小指で本田のパンチを...」
「あ、ありえない!本田君のパンチはレンガも壊すんですよ!?しかもボクサーで負けなしの王者とも言われてるのに...」
凌は本田を睨むが....その迫力は子供が放つような迫力ではなかった
凌「.....どうしてこの子にまで手を出したの?もし当たって怪我でもしたらどうするつもりだったの!?」
本田「ちょ、調子になるなよクソ虫野郎!!」
本田は机を持ち凌に投げる....だがそれだけではなく複数投げた....当然他の子にも当たる
本田「偽善者野郎がぁ!!死にやがれぇぇぇぇぇぇ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
「ま、マジかよ!!?」
「ママァ~~~~~~!!!!!」
「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
凌(助けなきゃ.....誰にも当てちゃダメだ....誰かが傷つく前に机を止めなきゃ....皆が泣いちゃう!!!)
凌の髪を縛ってた縄はちぎれ、髪が元通りになると瞳の色が綺麗な青色に変わり...
飛んでくる机を元の位置まで手ではじいたのだ...それも一瞬で....元の位置から一ミリもはみ出すことなく....
本田「うそ....だろ....」
「な、何があったの...?」
「あ、あはははは....」
凌の髪は元通りになっていた...誰も認識出来てなかった為に青色に変わったのは誰も知らない
凌「あれ.....?僕....一体何を.....?」
本田「じょ、冗談じゃねぇよ!!」
本田は教室から走り出した
凌「あっ.....ロッテがご飯を待ってるだ...帰らなきゃ...」
凌はまた笑顔になりながら鞄を持って周りの空気も読まず帰った
凌「ロッテってお肉が好きなのかな?」
そう呟き走り帰ってく凌だった