ことのはのひびき
くるしさや
たのしさのなかで
いきてゆく
できるなら
たのしさのなかで
『言の葉の響き』 -言葉のおもしろさ-
夢を見た
妹とその子供たちの夢
もうしばらく会いに行っていない
それは母と昔話をしたからだろう
妹とのことではない
父のこと
祖父のこと
伯父伯母のこと
親戚のこと
母の結婚話
父との見合いの相手候補として
幾人かの中から母が選ばれた話や
自分も知っている
結婚してからの苦労話
母の子供の頃のこと
それと母の女子校の同級生の話
その同級生との修学旅行先に
同級生の当時の彼氏である
同級生の今の旦那が追いかけてきて
宿まで現れた話などや
その後の同級生と彼氏の駆け落ち話とか
まるで青春ドラマのような話も含めて
いろんな話に花を咲かせたからだろう
言葉というものは本当におもしろい
そうして語られた出来事は
自らの中にある
全く違う映像の記憶と組み合わされて
ひとつの物語やドラマのように作り上げられて
心の内に再現されたりしてゆくのだ
そうして聞いた過去のことから
関連づけられた形で
現在気にかかる出来事を
記憶として整理するために
微睡みのなか
夢として見てゆくこともある
全く別の形だったり
話した現実の続きだったりするものとして
言の葉の響き
懐かしさや
嬉しさや
悲しさや
感動や
怒りであったり
笑いであったり
そうして込められた言の葉と心が
響き合い
混ざり合って
ひとつの景色を映し出してゆく
ひとつの映像を心の中に刻んでゆくのだ
時には現実では無く
自分だけの真実としての記憶として
言の葉は響きあい
物語を紡ぎ続ける
またひとつ
物語が創られて
またひとつ
新たな言の葉のおもしろさを知る
言の葉の響きの中で
言の葉とともに生きてゆく
過去も
現在も
そして
未来も