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神様にお願い  作者: りりね
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世間では

神様主催のゲーム"神様にお願い"


世間では内容をある程度ぼかされた上でその模様が配信されていた。



~渋谷~


ここでは2人の学生がスマホを見ながら盛り上がっている。

『これ知ってる〜?』

『あ!それ配信してるやつでしょ!?』

『そうそう!神様に選ばれた人達が"超リアルなバーチャル空間"で殺し合うやつ!』

『色んな人でてるよね!

あたし"美作くん"応援してるんだ〜

はやく全員殺してライブに復帰して欲しい!』

『美作くんわかる〜

むしろ私が殺されたい!』

『それまじ全面的に同意できる!』




~丸の内~


『今何人死んでる?』

『今ね〜、5人!』

『そうなんだ、あんま減らないね』

『ウケる、サイコじゃん』

『だってさ、ウチらが死ぬわけじゃないじゃん?

知らない人なら別に誰が死んでもいいかな〜って』

『それな!でもウチはあいつだけはちゃんと死んでほしいってか殺されて欲しい!

あの迷惑系配信者の"つまぶきちゃんねる"』

『わかる!害しかないし真っ先に死んでほしいよね!

つまぶきちゃんねる!』

『できるだけ惨めにね!』

『ね!』



~新宿~


『なぁ、これ誰が勝つと思う?』

『俺坂本!

なんたって総合格闘技世界チャンピオンだぜ?

人類最強だろ!』

『坂本ならもう死んだぞ?』

『まじ!?いつ!?』

『初日だな』

『は?俺チケットで坂本に賭けてたのに!』

『高校生が賭け事すんなよ』

『つい魔が差しちまって』

『残念だったな、ちゃんとバイトして稼げよ』



~有楽町~


『ねぇねぇこのペアかわいくない?』

『わかる〜!着ぐるみと小さい女の子って応援したくなるよね〜!』

『うんうん!ほかの人はどうでもいいけどこのペアは死んで欲しくない〜』

『『ねぇ〜!』』




そしてゲームの舞台では____



-市街地エリア-


葵や花達とは少し離れた場所にある市街地エリアでは2人のプレイヤーが歩いていた。

すいかのマスコットキャラクターの着ぐるみを着ている男と小さな女の子だ。

「すいかしゃん、すいかしゃん」

女の子はすいかと手を繋いでいるお陰か、すこぶる上機嫌だ。

反対にすいかの男は着ぐるみ越しでもわかるほどに落ち込んでいる。

頑張って歩いているという様子だ。

「はぁ〜、なんで俺がこんな目に...」

「すいかしゃん、元気ないない?」

「ん?あ、ああ!元気元気!」

男はすいか頭でブレイクダンスをして元気をアピールした。

「すいかすいか!すごいすいかしゃん!」

すいかの男を心配していた女の子はまた笑顔になった。

(はぁ、これからはおちおちため息もつけねぇなぁ)

すいかの男と女の子はまたゆっくりと手を繋いで歩き始めた。




-未来都市エリア-



ここでは2人の女性が並んで歩いていた。

(うてな)、そっちはどう?」

「近くにプレイヤーはいないようです、(よすが)さん」

ジャーナリストの緣とフリーターの萼。

既に2人のプレイヤーを始末している唯一のチームであり、このゲームでの初キルも彼女達だ。

ジャーナリスト生活で培った観察眼で相手の動きを見極める緣。

その緣の指示を完璧にこなし、実行する萼。

この2人は殺し合いを"仕事"と割り切っているため、人の命を奪うことに躊躇いがない。

現状、最強のメンタルと適正を持っているといっても過言では無いだろう。

「この辺には私たち以外のプレイヤーはいないようね

萼、移動しましょう」

緣はジャーナリストとしての勘からそう判断した。

「わかりました」

萼にとって緣の指示は絶対だ。

緣が判断を間違うことは無い。


自分に圧倒的な自信のある緣とその緣を信仰する萼。

歪な2人は新たな獲物を求めて場所を移動を始める。

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