幼馴染が僕に言った『もう遅い』の本当の意味
「そういうことは早く言ってよ。もう、本当に遅いよ……。私だって、君のことずっと好きだったんだから」
勇気を振り絞って想いを伝えたのに、思いの外彼女の反応は冷たいものだった。
後悔している。もっと早く、自分の気持ちに素直になればよかったと。
幼馴染という関係が壊れるのが怖かった。彼女にフラれたくなかった。
僕は彼女の最も親しい異性の友人だった。2人きりで遊びに行くことも多かった。彼女と過ごす時間は、僕にとってかけがいのないものだった。
でも、それも今日でお仕舞いだ。もう今までのようにはいられない。
彼女――鶴見優希と、僕――鹿島祐治は、幼稚園の時から付き合いがある。
優希は幼い頃から異性にモテていた。子どもから大人へ成長していくに連れて、優希は僕以外の男とも話すようになっていった。
人見知りな僕は、幼馴染以外の女の子と話すことなんてできなかった。
僕は優希に嫉妬した。何だか無性に彼女に腹が立って、優希と次第に距離を取るようになった。
だけどある日突然、幼馴染に放課後の教室に呼び出された。彼女はそこで、僕に衝撃的な事実を告げた。
「私、祐治のことが好き。祐治は私のこと、どう思ってるの?」
彼女の問いに、僕は――。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
もう1度始めから読んでいただくと、最初に読んだ時と文章の意味が変わったものに感じると思います。