皆でタクトレ5
午後になり市街地エリアとは違った場所に来ていた。
その施設は貴族の屋敷を模倣した施設で3階建てに周りが柵や塀で囲われている。
正面の門に門番の小屋と裏口は施錠された鉄製の扉になっており塀の高さが3mで頑丈なレンガ製だ。
この世界での貴族が使う屋敷のスタンダードな形を再現しているがこの施設がバレたれ大目玉を食らいそうではあるがそんなことは知らない。
とりあえず机を分隊ごとに召喚してマガジンと弾を置いて一緒に飲み物と軽食を置いていく昼食は取ってあるがセカンドラインまで装備するとプレキャリに仕舞うトラウマプレートは一枚で2㎏前後ありARもスコープを合わせると3kg以上でそこそこの重量になるので体力を使う、なのでこまめに水分やカロリーを取れるようにしておくのだ。
マガジンに弾を込めマグポーチに挿し準備を始める、スタングレネードを背面のポーチに入れ各種ブリーチングツールを持ち始める。
残りの分隊で扉の設置やマンターゲットを固定しにいく、扉はエントリーごとに破壊してしまうので簡単に交換できるようになっておりターゲットも木製のフレームにガンタッカーで直接留めてしまう。
カメラにも電源を入れ外で確認するためにモニターも出し準備は終わった。
裏口に12人が並んでいる最初にファイバースコープで隙間から敷地内を確認する、付近には誰も居ないのでチェーンカッターで鍵ごと断ち切りドアを開ける。
「扉周辺に人影無し」 「チェーンカッターを使います」
クリアリングをしながら侵入すると、分隊を班に解体し一班6人の二班にし一つを正門守衛所の制圧残り一つが侵入場所の確保、偵察を済ませていく。
「小屋内人影2」 「フラッシュバンによる対象の一時無力化を実施」
守衛が駐在している小屋に音を立てずに近づきハリガンバーをドアにセットし後ろで待機している者が肩を叩き合図し一人がこじ開ける。
開いた瞬間フラッシュバンの2本のピンを抜いてレバーを握っていた者がドアのすき間から転がし炸裂、そのまま扉を蹴り開けフラッシュライトでターゲットを照らしながらダブルタップで室内をクリアリングするマンターゲットの頭と胸には弾痕ができておりトレーニングの成果を伺える。
「目標の無力化に成功」 「ルームクリア」 「守衛所制圧完了、そちらに直ちに合流する、オワリ」
合流が終わり使用人用の通用口から入り部屋を制圧していくこの世界の屋敷は形式化されておりほとんど同じで事前調査で間取りは分かっている条件でやっているのでクリアリングする部屋は少ない。
使用人がいる部屋を制圧する際に攻撃の意思が見られない場合は拘束させる予定だ。
後は目標の部屋で人でも物でも回収して終了となる。
基本は魔物狩りメインでやっていくつもりだがもしもの為にできるようにはしておきたいので経験を積んでおく。
他の隊も同じようにしタイムを競ってもらい切磋琢磨してもらう。
端末が震え画面を見るとお願いしていた航空機運用の人手を確保できたとのことで近日中、受け取りに行く前にはこちらに送ってくれるそうでありがたい限りだ。