皆でタクトレ2
CQBトレーニングが終わり今日はヘリや高所からの目的の場所へのアクセスの手段を学ぶ。
侵入する場所が地上からだとは限らない、建物の屋上、山の中、窓、崖と色んな場所からアクセスしなければならない。
市街地訓練エリアから数分の所に一個小隊と来ている。
15mの鉄骨製のラぺリング塔は高く無骨で中世の街並みを再現したエリアと比べると浮いて見える。
ラぺリング降下に必要なものはハーネス、当て布、グローブ、カラビナ、エイト環、ロープで一つずつ説明する。
ハーネスは脚と腰に穿くように装備してカラビナを固定するもので、当て布はこの後で説明するので詳しくは記述しないがロープでズボンや装備品、ロープが摩耗してしまうのを防ぐためだ。
グローブはロープを握る為だ。
ロープを使って降下するという事は摩擦が発生するこの為素手で触ると火傷や手の皮がZURUMUKE☆してしまうので専用のものが望ましい。
カラビナは今や100円ショップにも置かれているので有名だろう、カラビナの形はしていても登山用でなければ荷重に耐えられず危ないのできちんとしたものを使って欲しい。
形に種類があり同じものを2つ使う場合などに使いやすく汎用性が高いO環、強度が出やすいD環がある。
ゲートと呼ばれるカラビナの可動する部品を固定するのにも種類があり単純なロック無しのものだと片手で操作できるというメリットはあるが何かの拍子にゲートが動いてしまう可能性がある。
次にスクリューロック、スリーブが回転してロックを掛けれるタイプで最後にオートロック、バネの力でロックが掛かり解除する時は回しながら解除する。
基本はオートロックのカラビナを使っていく。
エイト環はロープとカラビナの中間に接続する道具で名前の通り8の字形状でロープに抵抗を与えて降下速度を調節したりすることが出来る。
最後にロープ、スタティックロープと呼ばれる伸びにくいロープを使う。
他にもダイナミックロープと呼ばれるロープがあるがこちらは逆に伸びやすいように作られている為ラぺリング降下には不向きなロープだ。
ロープ以外の装備を全員に支給して塔に登る。
全員で登れるほど広くは無いので三個分隊を地上に残す、ロープを握り少し前に持っていきU字の形になったらエイト環の大きい輪っかに上から通して下から小さい方にロープを掛けたらカラビナを外しひっくり返す。
カラビナの管が空いていないか確認し、ロープを引っ張るとロープが固定されている支点側にテンションがかかりロープを腰に持っていく。
塔のギリギリに爪先立ちで肩幅に足を開く、ロープの支点、降下地点、ロープが当たる接地点をチェックしたら降下を始める。
右手を伸ばし体をL字に壁を歩くように降下する、地面に着いたらカラビナとロープを外すという一連の流れでこの時に左手を握っていればどんな体勢でも落ちることは無い。
慣れてくると階段の一段飛ばしのようにジャンプして数メートル一気に降りてしまう。
他にも壁が無い場合は着地の直前でブレーキを掛けスピードを殺す。
一棟だけでは足りないので二棟ほど追加で設置して実際にやってもらう、テキパキと準備を済ませ次々とラぺリング降下をしている。
安定して降下している天使たちを見ると何とも不思議な絵面である。
基本はマルチカムブラック、迷彩効果が必要な際はマルチカムやPenCott迷彩を使用します。
プレキャリはマルチカムです。