事の始まり
「」を…にして見ました!
読みにくければ「」に変えるので言ってください!
… わぁ!綺麗!ママー!パパー!みてー!
… ほんとだ!今年も満開で綺麗ね〜!
… おぉ〜!今年も綺麗に咲いたか!
… パパ!抱っこしてー!
… お⁉︎やるか⁉︎…それ!
… わぁ!ママみてー!お花にタッチできたよー!
… あら、凄いじゃない、よかったね“ユリ”
目の前には町から離れた山奥で幸せそうに笑う家族
その中でママ、パパ!と両親を呼んでピョンピョン飛び跳ねたり花びらを集めてパァーッと撒いてみたりしている女の子
あまりにも幸せそうでいいな…と思うと急に目の前の景色が変わった
今度は家の中…のはずなのにどこか違う
リビングのソファで隣同士に座っている両親が肩を寄り添って目を閉じて全く動かない
そして、その二人の足元で泣きじゃくるあの女の子
泣けば泣くほど周りの植物や森の動物が女の子を中心に黒い霧に包まれてどんどん死んでいく
植物は枯れ、動物は次々と力なく倒れていく
それでも女の子は泣き続ける
私はただそれを黙って見つめていた
何故か、これが夢だから。私の幼い頃の記憶を蘇らせた夢だから…
目が覚めればさっきまで見てた光景とはまるで違う景色
生き生きと綺麗な声で鳴く小鳥
地面を流れる透き通るような川
緑豊かに咲き誇る木々
透き通るようなその川の水で顔を洗い朝の眠気に襲われていた頭を起こす
… おはよう。今日も死ねない私
今、この世の中では私のことは伝説となった
生き物の命を奪うのに死ぬことを許されない“呪われた少女”と…
確かに私は死なないし歳もとらない
勿論私は死のうとした。何回も。だが、どれだけ水の中にいても、紅く燃える炎の中にいても、毒を持つ生き物に噛まれても、ナイフで刺しても何をしても私は死ななかった
切り傷はどんなに深くても塞がって跡形もなく消え、火傷も何一つせず毒も効かなくて何をしても私は死ねなかった。なのに姿は12歳のままだった
そして命を尊く思うほど私は周りの命を奪ってしまう
私の周りにいるだけでどんどん生き物が死んでいく。心が痛かった。可哀想と思うだけで命の重さを尊く感じるだけで周りのものが死んでいく
嘘だと思いたかった。でも実際にそうなのだから仕方ないのだ
だから私は心を捨てた
涙を流すのをやめた
生きていく上で不要な感情は捨てた
こうすれば誰も私のせいで死なないから
そんな生活を続けて500年
今日も何事もなく平和に静かに時が過ぎるのを待つ
昼寝をするのもよし、読書をするのもよし
… 今日は何して過ごそうか。
新連載始まりました!
また忙しくなりそうですね笑
まぁやるからには全力で頑張ります!
もしよろしければ感想などお待ちしております!m(_ _)m