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奇跡の悪魔ちゃん

悪魔の子は奇跡の子

作者: りんごぁめ

とある女の子が、生まれた。

ちょうどその日から世界各地で大雨、強風が続くようになった。


困ったことに、1日3時間だけしかまともに外に出ることが出来なくなった。




「今日も雨、やだな」

みんなが毎日空を見ながら憂鬱そうにつぶやく。

1人遠くの小屋に住む女の子──名前はメル。

も、空を見ながらため息をついていたり




そんなある日のこと。

「メルっ!ーーー!!」

村長さんが駆け込んできた。

村長さんは言った。


婚約者のアルが倒れた。と



アルは、バケモノと言われたわたしの数少ない味方。

「助けなきゃ!」


わたしには、力がある。

きっと村長もその力を頼りに来たのだろう。

「アルは、アルの所へ連れて行って。はやく!」




この世界には魔法がある

使える人間はまだまだ少ない。

しかし、魔法を使える人間はどんどん増えている


それでも、こんな田舎じゃ、みんなバケモノだと嫌う。

そんなバケモノと呼ばれたわたしは

怪我や病気を治す力がある。

それでも完璧ではない。

100%ではない。

だとしても全力で、頑張るしかない。


「アルっ!〈体力よ〉そして〈癒しよ〉」


少し、顔色が良くなってきた。

このまま全力で助けなきゃ!



「〈メルが望むは、アルを助ける力、希望の光よ〉」


ひときわ強い光が村全体を包み込んだ。




アルが目覚めた数日後

「俺は、もうすぐ死ぬ」

そう言っているらしい。

理由は、そう決められているからだと。


村全体でアルを守った。

メルも守った。


それでもその時は訪れた。



メルの力を欲し殺しに来た、冒険者が村を焼き回った。


村長とアルに守られて

メルの目の前で2人は殺された

メルが好きだった。お前は奇跡の子だ。笑っていればいい事がある。笑って生きろ。

それが2人の最後の言葉


どれだけ、癒しを求めても即死した2人が生き返ることだけはなく。




雨も風もマシになり、食べ物が手に入るようになった。

魔法が使える人間が増えて、魔法学校も完成した。

100年たった今、おとぎ話として、語られている。

そのおとぎ話だと、アルは生きているし、村の人々に祝福されて、アルと結婚し、メルは幸せに暮らしました。となっている。



しかし、現実は残酷で、2人はもちろん、村人は全員死んだ。

力に目が眩んだ冒険者は、いまや、目も当てられないほどに悲惨……いや、 苦しめられて死ぬよりも辛い目にあっている。



どんなに苦しませてもこいつらだけは許せない。




わたしは、ハッピーエンドのこのお話が好きよ。

だって、わたし、メルはアルと結婚出来るみたいだから。



100年経っても変わらない姿のメル

「復讐したいが為だけに、本当にメルは悪魔の子になっちゃったんだもの。笑えちゃうわよね」


もう、殺してくれと呟くことしか出来ない

“冒険者”たちは、死ぬことが許されないまま、100年経っても、吊るされていた。


そう、メルは本物の悪魔になり、癒す力以外にも力を手に入れたのである。

その対価は、言えない。





……後悔ないようにみんな生きてゆくんだよ。

途中で何も出てこなくなったから

ここまででおしまい。

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