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8話 改めて、あなたと戦ってた竜です。

投稿が遅れました。誠に申し訳ございません。

それに、ようやく本編に入ります。

あと、合計PV数が3000突破しました。いつも読んでくださりありがとうございます。


ブックマークそれに下の★★★★★評価をしていただけたら嬉しいです。僕自身のモチベーションアップになります。気軽にコメントもしてください!

紅と赤の光が互いにぶつかる。さすまじい光とエネルギーの爆発が起こり、それはまるで暗闇を照らす、一筋の光のように美しかった。爆発の後に霧散した赤い魔力と、紅い火花すら、美しいと思った。そう思えるほどハイになっていた。


内出血があちこちで起こり、体の筋繊維がちぎれているのがわかる。それに、肺に穴が空いているのかうまく呼吸をすることができない。これでもう、気は使えないか…


それでも、この感覚を収めるわけにはいかず、爆発で舞った粉塵に突っ込んでいく。煙の中で目が合う。

「どうやら同じ考えのようだな…」俺がニヤリとすると赤灼竜もニヤリとする。赤灼竜も同じだと思うとなぜ高い嬉しくなる。


爪と槍がぶつかる。俺は魔力がほとんど残っておらず、赤灼竜も焦熱形態が解けて、迫力がなくなるが、どちらともさっきまでより生き生きしている。

これが最後の攻防になるかもしれないんだ。どうせなら最後まで、全力で行く!







あぁ、俺はもう死ぬのだろう。手足に力が入らない。

さすがは伝説の存在【赤灼竜】強いなんて次元じゃないな…


小さな傷は目に見えてあるものの、大きな傷は3、4個くらいしかない。対して俺は血まみれになりを全身傷だらけ、呼吸するのでさえも精一杯な状況である。


「ははっ、風が吹いたら倒れてしまいそうだな」

もう満足だ。俺はたくさん頑張った。だが、心残りがあるとすれば、憧れた苦楽を共にした相棒である槍とまだ共にいたかったこと…ソフィア…ベレス…ユピネ…シズ…そして、リズ…数えだしたらきりがない。今思うと、皆に会えたことに感謝する。これまであった縁に感謝だ。


…4人とものそれぞれの出会いが迷子からだというのは内緒だが。


俺は誰にも負けないつよさを追い求めてきた。あの惨劇を繰り返さないため。必死で、努力してきた。ただひたすらに槍を振るった。魔力操作を誰にも負けないくらい鍛えた。


それでも、ここまでしても、届かない相手が目の前にいる。「覚醒したから、せめて相打ちにはもっていけると思ったけど、全然そんなことはなかった。最後に戦えた相手がお前でよかったよ。」本当によかった。


それでも、最後まであがかせてもらう。戦いの最中で朽ち果てる武人もこういう気持ちだったのだろう。と勝手に推測する。


「これで、正真正銘の最後だ」魔力操作もなし、気も使えない。誰もが槍を持って一番最初にしたであろう原点にして、頂点

[刺突]


こんなボロボロの体で放つ刺突は威力なんてない。それでも、槍を突き出すのは皆にかっこつけた手前最後になって諦めるなんて格好がつかないなんて男としてのプライドだ。


「うぉぉぉぉ!!」腹の底から声を絞り出す


槍が鱗にぶつかりガキィーンと音が響き、弾かれる。

「ははっ、やっぱりか…」ものの見事に綺麗に弾かれ乾いた笑いが込み上げる。


攻撃を弾かれ後ろにのけぞったまま、そのままバタリと倒れてしまう。

はぁー、ほんとに限界だ手足に力が入らねぇ…心なしか体が気だるくなってきた。


赤灼竜はというと、倒れた俺をトドメをささずに、ジッと見おろしている。

「?…トドメはささないでやるってか…」竜のくせに生意気に武士道精神を持ち合わせてるなんて。


おっとこれは、人種差別ならぬ、竜種差別だ。

なんてふざける気力もそろそろなくなり、視界がブラックアウトし始める。

…いや、今思い返したらすげぇな

気絶して、瀕死になって、また瀕死になって、死にかけて…これは何度もか、血が噴き出して、筋繊維がズタボロになって。なんで、これまで戦えてきてんだよ


赤灼竜からしても、恐怖だよ。倒しても倒してもまた立ち上がるなんて


あ、そろそろヤバそう…だ…めだ、なに、考え、られなく…しゃ、べりたくて、も…しゃ…べ…れ…な、






とある、民家にて


「あれ?愛しのお兄様の気配がどんどん薄れてく気がする…?」ベッドの上にあったであろうタオルケットをすーはーすーはーと吸いながら、少女がつぶやく。

いや怖えよ。


「お兄様が…死…?え、いや、な、んで?お兄様は最強なのに」少女はそう言って、取り乱しながら誰かさんに似た人形にしがみついている。


「はっ、はっ、い、一回、お兄様の匂いを嗅いで落ち着こう」大きく息を吐きだし、人形とタオルケットを交互に匂いを嗅ぎまくる。だから怖いって


「ふぅ、落ち着いた。お兄様は私に黙って死んだりしない。」それでも、匂いを嗅ぐのをやめない。少女にもはや何も言えない。きっとこれが彼女にとってのデフォルメなのだろう。


「あの、勘違い女その1.2.3.4は何をやってるの…何か絶対にあった。話を聞きに行こう」立ち上がった少女はなおもタオルケットから離れない。そう言って何かを携え、外に出歩くのだった。


ヒェ…ここにも野生のヤンデレが……







ここが、死後の世界…なんか思ったより暗いな。ていうか何も見えないな。

あれ?でも、なんか心地良い。もう少し先に進んでみるか…何かあるはず。


あれは…光?てことは出口か!?そこを目指して懸命に進む。


なんか眩しい。視界が…開ける。

「こ、ここは?とうとう死後の世界か!?」視界の上の方に紅い長髪のお姉さんがいる。ってことは現実じゃないか…ん?紅い長髪のお姉さん?なんで、視界の上の方にいるんだ?近いし、それになんだか、頭が心地良い。


もう一度目が合う。ニコッと笑う。《五芒星》の皆みたいにきれいな人だな。と思ってると。お姉さんの口が開く「やっと、起きてくれましたね。なかなか起きないので、心配してたのですよ。」


この暗い空間と神秘的なお姉さんはあまりにもかけ離れていたため疑問がポロリと出てしまう

「ここは…?」「あら、覚えてないのですか?先ほどあなたが戦ってたダンジョンですよ。」なんだ、ダンジョンか…あれ?「てことは、俺生きてる!?」なんと、あの死んだも同然の状態から、奇跡的に生きていたらしい。


嬉しさよりもなんで、あの状態で生きてるんだ…と自分の生命力に恐怖を覚える。

起き上がろうとしても、「グッ!?!?」体中が、悲鳴を上げる。どうやらかろうじて生きているだけで傷自体は治ってないらしい。

「まだだめですよ、動いちゃ。今はまだ大人しく安静にしてください」自然に膝枕され、頭を撫でさせられる。この道のプロか!?と思えるほど洗礼された動きだった。それと同時になぜか、ものすごく悪寒がする

どうしてだ?おそらくこの場には俺と目の前のお姉さんと2人しかいないはずなのに…


そして、あまりに自然な状態で気づかなかったがふと一つの疑問が走る。ここが、ダンジョンだというのならばこのお姉さんは誰だ?それに赤灼竜はどこに?


俺の疑問を汲み取ったのか、お姉さんが口を開く

「改めて、私はあなたと戦ってた赤灼竜です。」「は?」と間抜けな声が出てくるほど信じられなかった。

読んでくださりありがとうございます。

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