息子日記と、私の小さな一歩
私の周りには、悩める母が何人かいる。
もちろん私自身もそうだが、私以上に渦中にいる人たちもいる。
私の狭い世間の中だけれど、不器用で真面目な人ほど、子育てに悩んでいるように思う。
私が恵まれていたのは、悩みや辛さを話すと、しっかり聞いてくれる人たちが周りにいたことだった。
息子が中学校に入ったとき、不登校が始まった。
そのころから「息子日記」を書き始めた。
心療内科を受診することになったときに必要になるかもしれないし、日々の出来事はすぐに忘れてしまう。
何気ないことでも、後になってヒントになるかもしれない。
そう思って、記録することにした。
1〜2行で終わる日もあれば、息子に何かが起きた日は10行以上書くこともあった。
教育センターに相談に行ったとき、この日記はとても役に立った。
プロの方に読み解いてもらい、私では気づけなかった息子の心情を教えてもらうこともあった。
中学3年間を経て、息子はしっかりと心の整理を終えた。
今では、そうした心配をすることもなくなり、「息子日記」も無事に終了した。
そして数日前、私は「小説家になろう」に書き始めることを決めた。
私はもともと「なろう」ファンで、読む専門だった。
書くことが得意なわけではない。
でも、不登校のとき、誰かのちょっとしたエピソードに救われたことがあった。
素人の私に、人を救う力はない。
けれど、こだわりの強い息子のエピソードを読んで、たまにクスっと笑ってもらえたら、それだけでいいと思った。
昔の上司が言ったことを思い出す。
「40代は、今している仕事以外に何かを見つけて、スタートさせる時期だ」と。
その言葉にも、背中を押された。
たくさんの人に共感してもらえるとは思っていない。
それでも、1人でも2人でも、「分かるー」って思ってもらえたら、それだけで嬉しい。




