子育ては難しい
人の子だと寛容になれるのに、自分の子だと厳しくしてしまう──そんな説があると、私は思う。
知り合いの子が不登校でも、焦らず見守ってあげてほしいと思えるのに、我が息子のこととなると、どうしても狼狽してしまう。
例えば、知り合いの子が放課後だけ登校していると聞けば、「行くだけでも偉い」と素直に思える。
でも、息子が中学三年生から通い始め、いつまでも一、二時間目だけで帰ってくると、モヤモヤした。
「もう体力的に、そろそろ六時間目までいけるんじゃないか」と思ってしまう。
せめて給食だけでも食べてきてほしい──そんな気持ちを息子に伝えると、「別に給食のために通ってるわけじゃない」と言われた。
いかにも、息子が言いそうなセリフだ。
中学三年生の体育祭、息子は見学だった。
見学している息子を観に行く気にはなれなかった。
中学一年、二年のときは完全不登校で、そもそも体育祭自体に行けなかったから、三年間、何も見ることなく終わった。
不登校初期のころ、普通に登校する生徒たちを見るだけで胸が痛んだ。
当たり前の光景が、胸に刺さった。
その頃の息子は、「周りはキラキラしている。でも、自分には夢がない」と言った。
「全員に夢があるわけじゃないし、これから探していく子もたくさんいるよ」と伝えても、息子の心には届かなかった。
子育ては、本当に難しいと、つくづく思う。




