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大谷選手ではなくイチロー選手
息子を説明するとき、ちょうど良い例えがある。
うちの息子は、大谷翔平選手ではなく、イチロー選手タイプだと思っている。
どちらも世界が認める素晴らしい選手だ。
大谷選手は、万人に愛されるヒーロー。
私の世代の人たちは、大谷選手のお母さんになりたい、と勝手に思っている。
一方のイチロー選手は、独創的な思考、揺るがない信念、鋭い発言――そのスタイルがとても印象的だ。
私は野球に詳しくないけれど、息子のこだわりの強さや、自分の言葉で語る力、そして世の中の見え方のユニークさを見ていると、イチロー選手が頭に浮かぶ。
そんな息子の高校受験は、学力テストはなく、親子面接とデッサンの実技だけだった。
中学での面接練習も準備せずにその場で対応し、本番当日もそのまま臨んだ。
私は内心ハラハラしていたが、息子は緊張しながらも試験官の質問に的確に答えていた。
社会経験のある私でもこんな風に答えられないのではと思ったほど。
「この学校を選んだ理由は?」という質問に対し、
「時間の自由度です」と答えたときは、思わず「なるほど」と思ってしまった。
親子面接は、私にとって仕事を遅刻しなければならず、正直面倒に感じていた。
けれど、その場で息子の成長をしっかり感じることができて、思ってもいなかったほど得難い思い出になった。




