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心が押しつぶされそうな時の呪文~幸せ~

作者: 半月
掲載日:2010/04/06

幸せだよ。

そう言わせてください。

だって私は幸せだから。

空気が吸えて、目が合って、口も鼻も、かける事のない体で生まれてこれたから。

その中の“どれか”がかけても、“いくつか”がかけてても関係ないよ。

きっと私は幸せだと言うだろう。

今、生きていられることに対して。

え?当たり前すぎるって?

そうだよ、当たり前だから幸せなんだ。

バカみたいでしょ?私もそう思ってた。

何当たり前に存在するものにありがたがってるんだろう、当たり前に存在するんだから当たり前じゃないか。

感謝するほどのものでもない・・・・・と。

というか、気にしてきたこともなかった。

そんな私が何故幸せだって?

息が詰まってしまいそうだったから。

誰に出会ったわけでもない。

空を見上げたわけでもない。

空は曇りだったし、周りの人間は相変わらずだったし、何にも変わんない。

でも、死んでしまいそうだった。

苦しかった。

“いつも通り”であるということ、感謝もしない自分のこの体や、存在。

すごく“ちっぽけ”に見えた。

だからああ、自分は幸せなんだって思った。

存在を考える暇も、生きる(からだ)もあって、息ができてて。

誰とこうだから違う?

そんなの当然じゃない?

同じ人間なんて存在しない。

どれだけ似てても、それは“自分”じゃない。

だから自分は自分だけしかない。

悲劇的になろうとすればいつでもなれる。

でも、それに押しつぶされそうになるのは間違ってると思った。

だから私は雨の降り始めた曇りの空に向かって、傘もささずに「幸せだ」とつぶやいた。

誰に言うわけでもなく、自分に聞かせるわけでもなく。

「幸せ」だって。

ただそれだけなのに、重くて苦しかった心が軽くなった。

さぁ、今この道で、スピードを出してみよう。

破壊でも少しはすっきりするかもしれないけど、きっとこんな気持ちにはなれない。

だからあなたもつぶやいてみて。

「幸せ」だって。

少し、そんな自分がバカらしくて笑えてくるようになるから。

完璧な人間は存在しない。

だから、押しつぶされそうなときは言ってみて。

「幸せ」だって。

今、生きてること、存在すること、息をしていること。

全部、全部、当たり前だけど言ってみて。

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