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プロローグ

暖かな日差しが差し込むテラスで、ゆっくりと外を眺めながらここ数年の出来事に思いをはせる。この王立ベルミントル学院に入学してから2年とちょっと。いろいろあったが、とりあえずはひと段落だろう。













小国ながら豊かな自然に恵まれ平穏な時間が流れる、ベルミントル王国の貴族であるクランヴェリー子爵家の次女、ジゼルとして私はこの世界に生を受けた。優しい両親にちょっぴり私に甘い姉様と兄様、親切な使用人たち。何不自由なく育ってきた。


私の家は王都から離れた場所にあったため、それまでは領土内の近くの学校に通っていたが、高等部への進学を機に王都にある王立ベルミントル学院に通うこととなった。


そこまではいい。


入学式の日、これから始まる新たな生活への期待と不安で高鳴る胸を抑えながらあの学院の門をくぐった瞬間に、思い出してしまった。


私はクランヴェリー子爵家の次女、ジゼルではなく日本の大学生だったこと。


ジゼル・クランヴェリーとはかつて私がプレイしていた乙女ゲームの主人公の名前であることを。

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