第八十二話ダンジョン攻略八日目4
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「そうですね……私も基本は同じだと思います。盾役または近接役の加藤君がボスまたは相手の盾役を抑えたり倒している間に、私が数体をけん制しつつ抑え込むか倒して、数的有利を確保するのが互いの邪魔にならない範囲だと思います」
「じゃぁそんな感じでやってみますか……」
そんな事を喋っていると、分岐道の影からゴブリンの集団の影が見えた。武器は恐らく刀剣の類問題なく戦えそうだ。
「あ、丁度ゴブリンが出てきましたね……右側でゴブリンが出るなんて珍しい……コレが加藤君の体質の影響何でしょうか?」
「多分そうだと思います。あと10メートルほどで接敵します! 連戦ですから気を付けて下さいね?」
「大丈夫です。私そこそこ強いので――――」
物陰から飛び出して来たのは、ゴブリンの集団だった。
皮鎧や金属鎧に身を包み鎧や武具は適度な使用感が見て取れる。
(コイツ等出来る!)
「気を付けてください! コイツ等多分ホブ・ゴブリンウォーリアーの上位種だと思います!!」
「――――ッ!! 《スキル》も《魔法》も出し惜しみせずに死力を尽くしましょう!」
幸い敵の数は二体。中原さんに比べてレベルで勝る俺が確実にゴブリンを一殺し、残りは二体一で戦うのが安牌だろう。
「『南無八幡大菩薩』!!」
鈍い銀色の刀身が稲妻のような金色に輝く…… 光り輝く剣の周囲には、火の粉……いやホタルのような小さな光の粒が明滅している。
それは夜空に舞う粉雪、あるいは月明りに照らされた桜吹雪、とでも言いたくなるような情景だった。
「それが切り札の《魔法》ですか?」
「はい。効果は簡単に言えば『鏖殺』の特権の付与に加えて『性質の強化』と、呪いに分類される頭を割るような激痛を相手に与える。――――と言う3つの効果が複雑に絡まった《魔法》なんです」
「使い勝手が良さそうですね……私の薙刀にも付与して頂けますか?」
「もちろん。『南八幡大菩薩』!!」
穂先を睨むように見据えて呪文を唱える。
刀の切っ先を大きくしたような穂先が金色に輝く。
「私は二つ《スキル》を発動して遅滞戦闘に徹しますので、出来るだけ早く倒してください」
【戦車】と【怪力】の効果で『力』が『向上・強化』され、『耐久』が『上昇・向上』されそれ以外の『ステータス』も【戦車】の効果で、全能力が上昇しているので実質能力が中原さんの『ステータス』は、最大で『C~B』に相当すると思われる。
「分かりました! 辛ければ一声かけてください逃げて貰って構いませんので……」
買い取った短剣で、ゴブリンの斬撃を受け流し左手で抉るようなパンチを叩きこむ。
『ゴブ!』
皮鎧の上からとは言え、文字通り全体重を乗せたショートパンチと言う名前のタックルでゴブリンを跳ね飛ばす。
距離が開いた所を右手で振りかぶった短剣を振り下ろし、ジャケット状のレザーアーマーの上から肩ごと腕を斬り飛ばす。
痛みで表情が歪み隙が生じた所に隙を見せないショートパンチの要領で、体重を乗せた前蹴りをお見舞いする。
『ゴブゥ!』
縦横無尽に繰り出す連撃の数々。袈裟斬りからその遠心力を用いた左後ろ脚による踵落し、拳や蹴りを織り交ぜた絶え間ない連携攻撃を叩きこむ。
不格好でも奇想天外に見えても、不思議と隙や違和感を感じさせない怒涛の猛攻の数数により、初めは剣で防いでいたゴブリンは次第に蓄積したダメージにより判断力と動きが鈍り、防御が間に合っていないようだ。
止めとして、髪を掴み首を掻き切った。
頭を振り中原さんの方を見据える。
空手だろうか? 体術を織り交ぜた体捌きと、薙刀を上手く使った動きで格上のゴブリンの攻撃を上手くいなしている。
距離は5メートルほどだ。
「左側から接近します! 目線は向けなくていいので気を付けてください!」
「分かりました!」
一瞬だけ中原さんの動きが悪くなるが、直ぐに持ち直してゴブリンと互角の戦いをしている。
それは一重に中原さんの高い技術力と、長柄武器が剣に対して間合いとしての有利を取れている事に他ならない。
「――――疾っ!」
短剣を閃めかせ、中原さんの攻撃でこちらに逃げて来たゴブリンの太腿に短剣を付き刺して、呪いをゴブリンに与える事で頭を割るような激痛でゴブリンの動きが鈍る。
「今です!」
「せやぁぁぁああああああああああああああああああああッ!!」
鋭い一突き……騎兵の突撃が如き『突進突き』が放たれ、心臓に吸い寄せられるようにして突き進み、肋を砕き心臓を一突きで刺し殺した。
「なんとか勝てましたね……」
「はい。コレが障碍ですか……確かにボスモンスターと言って差し支えないですね……何体に一体ぐらいででるんですか?」
「数百匹戦って一匹ぐらいかな? まぁ差が大きいけど」
「なるほど……確かにこれだと私以外の仲間を探そうとすると大変そうですね……」
「じゃぁ……」
「はい今後ともよろしくお願いします!」
こうして俺は新しい仲間を手に入れた。
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