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第八十一話ダンジョン攻略八日目3

その威力が凄まじく、ゴツゴツとした岩盤質の岩肌の地面は砕かれ、破砕された飛沫の小石が、雨のようにパラパラと舞った。


「あのレベルの芸当を『ステータス』が低い段階でも行えるのか……重量武器と長柄武器のの利点だな……そりゃ初心者へのオススメが長柄武器か鈍器になる訳だ……」



 そんな事を喋っている間に戦闘は終了したようだ。



「何時もよりも歯応えのあるアーマーウルフ達でした。これが加藤君の体質による強化なのでしょうか? 障碍と言うのですからもっとこうボスモンスターのような強さかと思っていました」



 そう言うと薙刀をブン! と振い遠心力で血を払うとアルコールを染み込ませた紙で拭っている。



「基本的には知性を含めた全ての能力が強化されるみたいなんだ。

 例えばだけど、ゴブリンがホブ・ゴブリンになって頭が良くなるのが全モンスターの強化で、問題なのは障碍と言うべきなのは適正レベルがゴブリンの状態で、ホブ・ゴブリンウォーリアーとかが集団で出て来くる感じ……」


「何ですかそのロクに調整されていないゲームが売りに出されているみたいな例えは……」



 最近のゲームはアップデートパッチを配布すればいいと、購入者(有料デバッカー)にバグ潰しさせるところも多いので、そう言う認識を持たれても致し方がない。

 昔のRPGでは稀に次の町などへ行く道を塞ぐ処理がされていない事があり、次の町で武器や防具を買うためにレベリングを兼ねて、狩場を移動した事があったなとリメイク版8の事を思い出した。

 そんな背景もあってか昨今の潮流であるオープンワールドや、オンラインゲームでは進行不可能にしていなかったり、プレイヤー側のレベルで入手できる経験値を変更したりと、対策を施しているのだが……俺の《スキル》【禍転じて福と為す】にはそう言った対策措置はないようだ。



「そんな感じ、RPGで言うと常に一個後の町のモンスターと戦ってボスはそれより強いって状態かな……」


「確かにそれは障碍ですね……インドラもビックリですね」


「なんでインドラ?」


「あら、ご存じありませんか? インドラはオリエント~インド一帯で古くから信仰されていた神で、古くは紀元前14世紀にヒッタイト王国とミタンニ王国にの間に結ばれた条約にも登場する。雷神、軍神、英雄神、また天部と称される一族の王であります。

 日本では、NINNJA漫画の主人公のライバルの前世や天皇の称号の元ネタ、天帝と言った方が通りはいいでしょうか? インドラを参考にしたと思われる神々の中には、龍蛇を打ち滅ぼす英雄の一面を持つ軍神が数多く存在します」


「バビロニア神話のマルドゥークとティアマト、ギリシャ神話のゼウスとテュポーン、ペルセウスとメドゥーサ、スサノオとヤマタノオロチ例を上げれば枚挙に暇がありません。まぁペルセウスとスサノオは、ペルセウス・アンドロメダ型神話として有名ですが……」



 ――――と付け加えた。



「インドラの場合は「足なく手なき」「肩なき怪物」「蛇族の初生児」と表現される蛇や蜘蛛の怪物とされる「障害・遮蔽物・囲う者」と言う意味を持つヴリトラを殺した事で、ヴリトラ殺し(ヴリトラハン)と言う称号を得ました。インドラを魔王とする拝火(ゾロアスター)教では、勝利を意味する英雄神ウルスラグナの名前と逸話が継承されました。障害を打ち破る者(ワルフラーン)と言います」


「そういうことか……」


「障害……龍蛇や魔物を打ち倒した英雄は、褒美として金銀財宝や女や地位と言う報酬を手に入れる……まさに分析心理学に影響を及ぼしたカール・グスタフ・ユングの集合的無意識……元型に通じるものがありますね……」



 ユングの心理学は、ジュブナイルRPGで知った。確か……患者らの語るイメージに不思議と共通点があること、またそれらは、世界各地の神話・伝承とも一致する点が多いことを見出したユングは、人間の無意識の奧底には人類共通の素地が存在すると考え、ユングの心理学を確立していき心理学者のフロイトと決別したんだったな。


 ダンジョンの中のモンスターが幻想の中の存在と似ている事も、スキルや魔法の名前が元ネタが分かりやすいのもそれが原因かもしれないな…… 


「もしかしたら、《魔法》や《スキル》、《モンスター》は集合的無意識から抽出されているのかもしれないな」


「解明は、一流の探索者シーカーとダンジョン専門の学者に任せるとして……もう少し探索しませんか?」


と俺は提案してズレた話を正す。


「いいけど、《スキル》を使っていたみたいだけど大丈夫?」


「多少汗はかきましたけど、お稽古ではもっと激しいので大丈夫ですよ。次は連携の訓練をしてみましょう」


「俺達は間合いの違う武器を使ってるけど、近距離と中距離の場合はどうやって連携を取るんだろう……魔法とか弓、銃なら射線に入らないようにして近接が抑えている敵または、それ以外を始末するってのは何となくわかるんだけど……」




 読んでいただき、ありがとうございました!


 少しでも面白い! 


 続きが読みたい! 


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