残しておくタイプ
いらぬ恥をかいた。
ジャスティウス(以下ジャスという)は逆恨みに似た感情を抱く。親子以上に年の離れた妹弟子のせいで失ったものは大きい。
とはいえ、真剣でやりあえば勝てるのか?
結果は既に自身の行動で示している。
「敗走」の一択。
どんなに足掻いても超えられない事は経験で知っていた。だからこそできた判断という決断に後悔は無い。
ただ…。
そう、今回は勝てなかっただけ。
勝てない。
第三者ではなく、本人が自覚するほどの実力差を前に何ができるのだろう?
例えば、自分を犠牲にして世界を救う。
命を懸けて自分のいない未来を救ったとして、それは楽しいのだろうか?
どうせなら、自分も生きている未来の方が個人的には好みなのだが、それを公言することである一定数の組織を敵に回すことになる。
だけど、逃げることは悪じゃない。
現に彼の自己肯定力がそれを認めている。
彼なりの自己完結が終わった頃にたどり着いたのは、彼の本陣だ。
そして何事も無かったように向かった先は、寝所。今の彼にとって唯一の楽しみが待っている場所。
ここには完璧に仕込まれた素材が用意されている。
内に入ると、寝台に両膝をついた男が一人。そんな彼のある部分でジャスの視線が止まった。
その部分は彼の前で不自然に拡大と縮小を繰り返す。
また、そこに通ずる血管も連動するように脈動していた。
ジャスがちらり、と目を向けたのは今回の仕込みをしている部 下達。彼らの仕事を確認する為にジャスはメインディッシュへと近づいていく。
その間に拡大と縮小を繰り返す部分からは、透明で清らかな液体が溢れ始めた。これを見たジャスが素早く動く。
まずは脈動するモノの黒光りする先端に舌を這わせる。さらにその舌は溢れ出る体液に沿って下へと…。
すると間もなくそれは小さなふくらみへとたどり着いた。
黒く、毛の生えた部分まで丁寧に舐め上げた舌が、目指した尖頂で新たな体液を丁寧に舐め上げたジャス。
その唇の端には微かな笑みが浮かんでいる。
満足のいく仕上がりだ。
やはり好きなものは残しておきに限る。
彼はゆっくりと着衣を脱いでいった。
将軍と別れた後拉致され、ジャスの部下によって自由を奪われた。
そして今、意識朦朧のなかジャスによって瞳を舐められた。その舌は流れる涙を伝いながら鼻翼を、さらには鼻孔までも蹂躙した。
混濁した意識の中で抗う術を持たない獲物。ストレスの為か、大量に鼻汗が湧き上がってくる。
まるで待っていたかのようにジャスの舌は鼻柱から鼻尖へと舐り上げた。
微かに残っていた獲物の理性は、この時失われた。




