町役場
ダイアが新たな面談を終えたあと、エストに
「それじゃあ、あの少年の事はお願いします」
と言って旅支度に取りかかる。
エストは軽く返事をして部屋を出ると、少年を連れて訓練場へと向った。
訓練場とはいっても、森の木を切り開いただけの場所でしかなく、そこでは二人の男女が修練していた。
そこにエスト達がやって来て声をかける。
「新しい仲間だよ。この子はサルハくん」
紹介ともにお辞儀をしたエクストに中年の男性が、レグトナですと答えた。
一緒にいた女性は
「ミオラよ、よろしくね。所であなたも抜け組なの?若いからそうは見えないけど」
と問いかける。
いま彼女たちがいる「悪の組織」には、国の兵士や冒険者組合以外にも敵対勢力があった。それが
退魔機関、魔物退治の使命を帯びたスペシャリスト。
神聖団体、魔物殲滅の大義を掲げるプロフェッショナル。
聖法協会、魔物征討に信念を燃やすエキスパート。
破邪連盟、魔物駆逐を願うエリート。
これらは建国に助力した七人の末裔「七光」の私設組織だと言われている。しかし、真実かどうかは内部の人間にも知らされていない。
ミオラとレグトナはそれぞれの組織から抜け、命を狙われていた所を助けられたのだった。
けっこう遅くなってしまったな。ダイアが町役場に着いたのは、昼も過ぎもう少しでおやつの時間になるだろう。そんな時間だった。
下調べが出来てないこともあって冒険者の受付がわからなかったが、幸い入り口付近に如何にも「役人」といった雰囲気の二人組がいる。そこで
「おうっ!おっさん!受け付けドコよ!」
軽く話しかけてみると、男の方はなんだか反応が悪い。ただ、女性の方が笑顔で答えてくれたので、少し気分が良くなって受付へと歩いていくのだった。




