試練を超え、未来へ
今シーズンの残りもあと僅かだと言うのに、よりによって彼を失うことになるとは…。
「どうなさいました?何かあったのですか?」
こんな時に、なんだ!?
ザレル一行が今後の展開を検討している状況で、空気を読まずに話しかけてくる者がいる。
なんだ?
一行にしてみれば、それどころではないんだよ、いまは!
な感じで無視をされる流れだったのだが、偶然。
本当に偶然、ジコンが彼に気が付いた。どこかで見たことがある顔だ。しかし今はそれはどうでも良い、気になったのは彼の纏っている衣服なのだ。これは神回の予感がする。
ザレルの腹心が殉職した回に突如現れた聖衣の人物、そして何より重要なのは。
この状況を見ているガチの傍観者達だ。
おざなりに追い払おうとする関係者を諫めたジコンが言う。
「ちょっと、話を聞こうか」
ここで目ざといザレルが何か言いたげだったが、彼の口から言葉が発せられることは無かった。
ほんの少し離れた場所で二人が話している。
どうやら話がまとまったようだ。残念ながら会話は聞こえなかったが、固い握手を交わした後に二人が戻ってきたからだ。
「それでは、ここは私が」
ジコンの表情に一抹の不安があるようには見えたが、彼は何も言わずにレミエルに向かって頷く。それを合図にレミエルは未だに乱立する拒魂の群れに向かってあ踏み始めた。




