Boys be ambitious 少年よ大志を抱け
「結局、普通の生活はできひんかったな、、、」
昭和の最後に生まれ平成を謳歌した
32歳の男が令和元年の10月未明一人小声でつぶやいた。
名前は北畠 大輝
昭和62年4月1日、兵庫県神戸市に生まれた
大きく輝くようにと両親が名付けてくれた。
神戸市と聞くと上品でお金持ちな港町とイメージをする人も多いだろうが実際には違う。
日本最大指定暴力団の本部があるうえに繁華街が複数ある東京や大阪と違い
狭いエリアにぎゅっとかたまっているせいかガラの悪い人たちが密集するエリアもある。
そのエリアの1つに建つ6階建全42戸の白いマンションそれが「夕陽プラザ」だ。
他のエリアから見るとヤクザマンションと呼ばれても仕方ないバラエティ豊かな住人が住む。
北畠 大輝はその「夕陽プラザ」が完成してすぐに3DKの206号室に両親と3人で引っ越してきた。
1990年、まだ3歳の泣き虫坊主だった。
そこから幼稚園は年少から3年間通い愛情を持って育てられ一見、何不自由のない一般的な日本の家庭に見える。
だがこの一般家庭も細かく説明すると話が変わってくる。
父親はヤクザではなかったが今で言うところの反社に該当するだろう。
同じマンションにはヤクザの家族も住んでいる。ヤクザの愛人家族も住んでいる。
どうだろう?このマンションに住む子供達は一般家庭と思っていても、よそ様は彼らをこう言うだろう
「ヤクザの子」
まず勘違いしてほしくないのは、ヤクザは自分の子供には絶対ヤクザになってほしくないと思うのが大半だ。
自分のようにはならないようにとの思いからか子供を私立小学校や私立中学校に入れたがる人が多いのは意外じゃないだろうか?
一般家庭と同じように、時にはそれ以上に子供に愛情を注ぐ家庭も少なくはない。
そんな子供達がどんな子供時代を過ごしどんな大人になっていくのか見ていこう。