2話 彼の名は
「ふぁ~あ、よく寝た」
なんだか良い夢を見ていた気がする。可愛い幼女の夢を。
というか、なんか微妙に体痺れてるな、変な体勢で寝ちゃってたかなって……ん?
すっげえ、良い匂いするんだけど。
なんか、嗅いでるだけでちんこビンビンになるような匂い。
って、あれ?
周りを見渡してみると、俺はあり得ない場所にいた。
ここ、小学校の教室じゃん!!
俺が小学生の頃に通っていた学校の教室とは作りが少し違うが、間違いない。ここは小学校だ。
だって――
周りに天使がいっぱいいるんだもの。
何これ天国!? 左を見ても右を見ても、どこを見ても可愛いロリっ娘だらけ!!
いやぁ、素晴らしい、思わず泣いてしまったよ。
さて、涙をゴシゴシっと……あれ?
なんか俺の手、小さくね?
まさか、まさかね。
おパンツの中身にこっそりと手を入れて確認してみる。
毛が一本も生えてねえええええ!!
まさかあれか? 夢だと思っていた魔女ロリが現実だったってことか? それとも、今が夢ってことか?
頬をギューっとつねって見た。痛い。
ということは――
十歳からやり直しキター!!
ほんとにあるんだね、こういうこと。やったね!! 今すぐ飛び跳ねたい気分! だってだって、三十歳無職の俺が幼女とエッチしたら性犯罪だけど、今の小学生の俺が幼女とエッチしても無罪なんだもの!
「みんな偉いねー、もうきちんと席につけてるねー」
こいつが担任の先生か?
チッ、担任ババアかよ。
担任もロリだったら良かったのに。
「さて、今日から四年生ということで、まずはお友達に自己紹介を一人ずつしてもらおうかなぁ」
四年生? 今、四年生って言いました!?
さいっこうじゃん! 最高の学年じゃん! 女の子が一番輝いている時期だよね! あ、そっか。俺十歳で転生したんだし、俺が小学四年生なのも当然なのか。 ま、とにかくやったぜ!!
というか、まだいまいち頭が追いついてないんだけど。
年齢は十歳で、小学四年生になっちゃったってことだけ認識しとけば、とりあえずOKか?
「じゃあまず明日田マナちゃんから」
おお、めっちゃ可愛いじゃんマナちゃん!!
って、今は一々ロリっ娘見てハァハァ言っているわけにもいかない。このまま一人ずつ自己紹介をしていけば、俺の番が必ずまわってくる。
小学生っぽい自己紹介って、何を言えばいいんだよ。エロゲとアニメが好きです♡ なんて言えば嫌われそうだし。
うーん、どうしよ。
よくよく考えてみたら、アニメは大丈夫か。十歳の頃、俺夕方アニメ大好きだった気がするし。
よし、それでいこう。好きなものはアニメです。って言えばいいや。
「えーじゃあ次は、おちんちん太郎君。どうぞ」
おちんちん太郎!?
DQNネームで名前がヤバい子ってのは割といるけど、苗字がおちんちんって初めて聞いたぞ? そんな苗字が存在していたとは......。
さーて、どの子がおちんちん君かなぁ? きっと君、一生その名前で弄られるよ。おちんちんなだけに。
「あれ、太郎君? 自己紹介はしないのかな?」
おいおい早くしろよ、お前が自己紹介しないと進まないだろ。
「太郎君、自己紹介恥ずかしいの?」
先生が、さっきから何もしゃべらないおちんちん君を促すため、俺の方へと近づく。
って、え? なんで俺の方に近づいてくるの?
もしかして――
「ほら、太郎君。勇気出して自己紹介」
先生は、俺の肩に、ポンっと手を当てそう言った。
おちんちん君って、俺の名前かよ!