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神ヒト血鬼~たった一人の最後の人間《レスタト》~  作者: HibinaJestzona(火雛じぇすとーな)
第1章『最後の人間』
11/12

幕間『第1章までの人物紹介・用語整理(用語数:17)』

本頁では、物語中の用語について

「第1章までに開示済みの情報」をまとめています。

未開示の裏設定などを説明する頁ではありません。

なお用語は漸次追加していきます。


2015/11/16◆用語「貴族」を追加しました。

2015/11/17◆用語「貴族領」を追加しました。

2015/11/19◆用語「『式』」「触手」を追加しました。

2015/11/25◆用語「屍灰」を追加しました。

――第1章までの登場人物――

※括弧末尾の「色」は瞳の色である。

 赤い瞳は平民の証。金の瞳は貴族の証。


◆『ヴァニッシャー』(人間/男/黒)

・大量の銀で武装した、黒装束の殺人鬼。半年前から首都の警官を殺し続けている。

・正体は「一万年前に滅びたはずの人類」の最後の一人。

 ただの人間ではなく、特殊な処理を施された「純血種」という個体。


◆ヤサヤ(ヴァンパイア/女/赤)

・殺人鬼に遭遇しようとして廃墟を目指した少女。殺人鬼の正体を何かと誤解していた。

・平民だてらに暗示の視線を使えるが、身体能力はヴァンパイアと思えないほど低い。

 また最低2種類の友好的な別人格を抱えており、挙動がしばしば不安定になる。


◆レクィス・エル・ランセロート(ヴァンパイア/男/金)

・白スーツを着た自信家の貴族。金髪の青年の姿。純血種を求めて地下貴族領から出て来た。

・十二月一日、ヤサヤを捕らえた警官らを皆殺しにして、

 ヤサヤを純血種狩りの供にした。不可視の硬い板状物体『鏡』を七つ飛ばして操る。


◆アルマン(ヴァンパイア/男/赤)

・首都の武装警官。平民離れした身体能力を持つ大男。殺人鬼討伐チームを率いていた。

・九月の末に廃墟で殺人鬼に決戦を挑み、一発だけ銃弾を当てて返り血を浴びた。

 代償に多くの部下を失い、また返り血を浴びた状態で陽光の下に取り残された。生死不明。


◆レオン(ヴァンパイア/男/赤)

・首都の武装警官。アルマンから全面的な信頼を得ていた副官。真面目な言動の優男。

 貴族領にツテが有ったようで、高純度の銀の銃弾を貴族領騎士団から調達した。

・九月末の決戦遠征に参加したが、殺人鬼の剣で胴体を串刺しにされ、灰化して散った。


◆公安の新人警官(ヴァンパイア/男/赤)

・殺人鬼のせいで人員不足となった首都公安警察に、交通課から転属してきた青年。

 酒場『輝銀鉱(アージェンタイト)』にアルマンとレオンが帰ってくる日を、絶望視しながら待っていた。

 十二月一日、少女ヤサヤを捕らえて間もなく、同僚もろとも貴族レクィスに食い殺された。




――第1章までの用語解説――


◆アーキテクト◆

 創世記の時代に、コフィン・シティの建造や純血種の精製に関わっていた何者か。コフィン・シティに最終安全装置を仕込んだ人物でもある。

 活動の傍ら手記を書いていたが、その所在は不明。後世に残ったかどうかもわからない。


◆ヴァンパイア◆

 創成期以後にコフィン・シティ文明を営んでいる人々。かつて吸血鬼と呼ばれていた種族。

 赤い瞳の平民ヴァンパイアと、金の瞳の貴族ヴァンパイアに分かれる。

 かつて吸血鬼と呼ばれていた種族だが、平民の殆どはその言葉すら知らない。大昔にニンゲンという種族が居た事実自体がほぼ失伝しているので、「人類」「人々」はヴァンパイアを指す言葉になっている。

 吸血という習性は残っている。ただし法秩序で禁止している。合法の吸血行為といえば、貴族同士の決闘ぐらい。殆どのヴァンパイアは吸血・被吸血の経験が無い。


◆エインシェント・ヴァンパイア◆

 創世記以前から存在し続けている、最も強大なヴァンパイアたち。

 旧文明(=人類文明)の滅亡や、現文明(=ヴァンパイア文明)の歴史を全て見届けてきたはずだが、多くを語らない。

 レクィスの言動から、「人たち」呼ばわりが不適当な者たちであることが伺える。


◆鏡◆

 コフィン・シティ内にも鏡は有るが、生物を映す道具とは思われていない。

 ヴァンパイアが鏡に映らないので、彼らの文明では「鏡」イコール「生物を除去して物体や景色を映し見る道具」である。

 ヴァンパイアが服を着ると、しばらくは服だけが浮いて映る。次第に透けてゆき、完全に映らなくなる。硝子板に銀鏡を鍍金した鏡だけでなく、水鏡やただの窓硝子でも同様。


◆貴族◆2015/11/16 updated

 金の瞳のヴァンパイアたち。支配層。

 平民を遙かに上回る腕力や生命力を持ち、更に視線を交わすだけで平民の意識を任意に奪ってしまえる。

 コフィン・シティの地下領域(貴族領)で暮らしており、地上平民街に出てくることは滅多に無い。貴族は、勝手に平民街に出てくるだけで罪に問われる。

 また貴族レクィス曰く「純血種を追うことも禁である(第7話)」。このことから、貴族領が純血種の正体を認知していることが窺える。

 吸血鬼は互いの位置や力量を「気配」として遠隔察知するテレパシー感覚を持っている。その感覚で平民が貴族を知覚すると、大勢の平民の気配が圧縮された「一塊の大きな何か」のように認識される。


◆貴族領◆2015/11/17 updated

 コフィン・シティの地下領域。貴族と、貴族が選んだ一部の平民(貴族領民)の生活圏。

 どのような様相であるかは不明だが、創世記以前の文献は原則として全て貴族領に所蔵されているようだ。

 学業や作法を修めて、なんらかの競争をクリアした平民が領民になるらしく、そのための教育機関「修道女学院」が首都上層街に存在する。ヤサヤの着ている修道服はそこの制服だが、学年章や寮章といったものは外してあるし、ヤサヤと学院の関係は明かされていない。

 他方、平民だてらに『式』の才能を示した平民が、強制的に貴族領に移住させられることもあるらしい。なので、そういった平民は決まって才能を隠す。首都でそういった平民が見付かる事件の頻度は、数十年に一度ほど。

「平民街では当時の文献の所蔵さえ許されまい。それを紐解く許しを得るために、街の賤民どもがどれだけ血眼になって学業を修め、作法を学び、財を投げて、貴族領に迎えられるための競争をすることやら。晴れて貴族領民になってからも、険しい道程にどれだけの辛酸を嘗め、諦めることやら」(第6話)


◆銀毒◆

 銀がもつ性質。ヴァンパイアの死因となりうる。

 ヴァンパイアの世界において、銃弾や刀剣といった「殺傷用の」道具には銀が含まれるのが常識である。

 ただし含有量や純度は物によって様々。例えば貴族レクィスは、含有量ゼロのナイフを自身の影に収納していた。


◆コフィン・シティ◆

巨大な棺桶(コフィン)に包まれた街。地上の平民街と、地下の貴族領に分かれる。

人類亡き後にヴァンパイアを存続させるべく、ある大陸に群れで建造された。

棺桶には、貴族領領主の管理する特殊な結界が張られている。結界は住人の人口などを管理している。人間の生き血なしにヴァンパイアが生きていられるのは結界のお陰。

ヴァンパイアはこの内側で生活しており、外には滅多に出ない。

外の世界の様子はわからない。調べる手段が有るかどうかも不明。

平民たちの独白から、コフィン・シティ内には野犬などの鳥獣が居ることがうかがえる。


◆最終安全装置◆

 一万年前、コフィン・シティ群の結界へ極秘裏に組み込まれたシステム。コフィン・シティ起動から一万年が経過した頃に「特殊な吸血鬼」を生み出す。

 その吸血鬼は、純血種を探知するという異常な性質を持って現れる(ただし、純血種にある程度近付けばその性質は無効になる)。

 布石したアーキテクト曰く「存在すべきでない末裔の子、最後の希望」。

「我々の世界がここまで壊れてしまった原因」と関係があるらしい。


◆『式』◆2015/11/19 updated

 ヴァンパイアが起こす超常現象の総称。

 影を変形させたり、手放しで物体を運んだり、火を(おこ)したりと多岐に渡る。

 基本的には貴族の専売特許である。稀に平民が僅かな適性を示すことはあるが、無視できるほど頻度が低いので、平民街では『式』という概念自体が理解されていない。


屍灰(しはい)◆2015/11/25 updated

 ヴァイパイアの死骸。黒ずんだ灰。骨肉がこれに変化する現象を屍灰化という。

 ヴァイパイアが銀の銃弾などを喰らって「完全に」死んだ場合は、全身が屍灰に変化して崩れ落ちる。衣服を着ていた場合は衣服も一緒に屍灰化する。ただし装身具に銀が含まれていた場合は、その銀製品周辺だけが変化せずに現場に残る。

 例えば武装警官が『ヴァニッシャー』に銃殺された時、ヘルメットや防護服は屍灰化したが、銀弾を含む銃と予備弾倉は一切変化しなかった。

 またヴァンパイア本人が死んでいない場合でも、屍灰化は起こる。

 例えばヴァンパイアが、銀の銃弾を喰らった自分の腕だけを切除した場合。患部つまり腕が銀毒に負けて死ねば、腕は屍灰化する。

 全身が屍灰化すると、ヴァンパイアはもう再生できない。


◆純血種◆

 人体から吸血鬼由来の要素を排除して精製された「純粋血統の人間」。

 吸血鬼のテレパシー探知・幻術・精神干渉を受け付けない特別な個体。

 半年前に活動を開始し、吸血鬼文明に一人で攻撃を続けるうちに殺人鬼『ヴァニッシャー』として認知された。だがアーキテクトによれば、純血種とは「人類の総意による遺言、あるいは戯言」であるらしい。


◆触手◆2015/11/19 updated

 吸血鬼貴族(ヴァンパイアロード)にとって「触手」といえば、『式』の感覚を用いて変形させたヴァンパイア自身の影のことを指す。ただ動かすだけではなく、平面から立体空間へ浮上させて物体を掴んだり切り刻んだり出来る。銀を含まない物体を収納することも出来る。

 貴族にとっては一般的な『式』の例だが、平民街で暮らす限り一生に一度も見る機会が無いのが普通である。


◆創世記◆

 ヴァンパイア文明に受け継がれている抽象的な説話。

 数千年前に『大異変が世界を襲った』『人類が滅亡に瀕した』と語っているが、具体的な記述が無いため、史学的には御伽噺(おとぎばなし)程度の価値しか無い。

 エインシェント・ヴァンパイアが編纂したらしい。政治的に布教された神話。


◆平民◆

 赤い瞳のヴァンパイアたち。被支配層。

『式』をほぼ使えないが、壁を殴って壊したり、建物から建物へ飛び移ったり出来る。骨折ぐらいなら、弱い個体でもすぐ治る。

 主にコフィン・シティ地上層「平民街」で暮らすが、『式』などの才能の持ち主は連行されて貴族領民となり、貴族の従者としての新しい人生を強制される。富裕層の平民が試験を受けて領民になることも有る。それを目指す教育機関も有る。


◆魔王◆

 アーキテクトの手記で度々言及されている者。純血種計画に関わっていたらしいが、今のところ人間かヴァンパイアかもわからない。


◆眼鏡◆

 ヴァンパイア文明において、眼鏡とは「視力を抑える」ための矯正具である。

 魔眼能力を持たない平民ヴァンパイアにとっては、いかにも無意味な代物。事実、平民街の住人はメガネという単語を知らない。 

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