クロスオーバー作品『亡国革命』
掲載日:2015/01/05
時音先生との、クロスオーバー作品です。
短編で、しかも短いですが、見ていただけると幸いです。
「ハアッハァッハアッ」
僕は今、護衛も無しで戦場を走っている。もう、動物なんて使えないし、そもそも皆と散り散りになってしまって、会えるかどうかもわからない。遠くで、まだ剣がぶつかり合う音がする。耳の中に、ずっと残っているこの音は、いつか消えるのだろうか。やはり、戦争は怖い。できればしたくない。もう、このまま逃げ出したい。でも……!でも……彼女の復讐だけはしなくては。
直ぐそばに、それもたくさんの屍の真ん中辺りに、ちょうど十字架の旗が見える。僕は、血で濡れた剣をギュッと握りしめる。この剣で、彼女がいくつの命を斬って、僕を護ってくれたかはわからないけど、彼女と同じ剣でまた、生きるしかない。
彼女は、もう何処にもいない。
「ウワアアアアァ!!!!」
また、今日も生きるために剣を振りかぶる。
「もう、疲れた。明日に備えて、寝よう。」
夢に出てくる惨劇が、僕の頭を支配する。
国民の涙が、全てが崩壊する運命が、憎い。怖い。悲しい。逃げたい。終わらない恐怖が今日もまた僕を支配する。
「あァ……今日もまた眠れないや。」
そして、きっと明日も、眠れないだろうな。
争いは、嘆いて、嘆き、嘆き疲れても、終わらないのだから。




