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超越者がするゲーム運営  作者: 初筆@すらた
4/6

b-2.新たな世界

またまた変わった感じで行きます。誤字脱字あったらなんか教えてください、うん。

双葉和樹(かずき)は勤勉である。

しかしながら、今現在その勤勉さは新たな世界に適用されてしまった。

率直に言おう、和樹はゲームにどハマりした。ただいまゲームを買った翌日の日曜日の夕方、朝起きてから8時間以上をゲームに費やしたのである。


最も彼を魅了したのは、そのゲームの独自性である。広告は確かに事実であったのだ。''なんだか不思議なパワー''を感じたかと思えば、気づけばゲーム中の世界、腕を動かそう思えば、強く意識するだとかそんなこともなく、何の違和感もなく自分の体が動く、不思議でならない。本当に不思議でならないのだ。

実は夢の中なのではないか、と思うほどに、確実に自分の家ではない場所と確実に自分のものだと感じられる体。あまりにも不可思議である。初めてプレイするだれもがここに多いに戸惑った。

和樹も同様である。


そして、和樹はその新たな世界を楽しもうと思った、いや、楽しむしか無かった。すでに世界が違うのだ、何だっていい、新たな世界でのルールはあるのかもしれない、しかしそれも始めてすぐに関わるものではない。

言うなれば彼は今世界で最も自由な存在だ。当然はしゃぐしかないのである。


和樹はキャラクリエイトは自らの顔の印象を少し変え、髪や目、肌といった特徴をファンタジーテイストに変化させて早々に切り上げた。

開始選択は数ある国の中からなんとなくで王道を感じた王国にし、諸注意やチュートリアルなど知ったことではないととにかく急ぐ。


和樹は運動は苦手である。しかしながら、彼はこの身の毛がよだつ様な体験に、動き出さずには居られない。走らずには居られない。

街を走り抜け、初期装備の木刀を持ってとにかく駆ける、たとえその足取りがどんなに遅いものであろうとも、たどたどしいものであろうとも、彼はその瞬間、彼の人生で最も体を動かす感覚に感動しているのだ。


ーーーーー


そうして彼が立ち入ったのは森の浅い地点、そこには魔物と形容するのには少し弱々しい、小動物のようなものがいた。

しかしながら、それらは仮にも魔物である。さらに言えば、この世界に入ってすぐの者は、この森の浅瀬を所見殺しと呼ぶ。初めて必死に運動する和樹も例に漏れずその後を、、、


追うことはなかった。


ーーーーー


和樹は遠方からツノの生えたウサギ、所見殺しの代表例に目算をつけ、勢いよくとにかく力いっぱいに走り込んだ、その木刀を上段に構え、面を捉えにいく。


“ギュ!”


ピクリと耳を動かし、鳴き声がしたかと思うと、ウサギは唐突にその見た目を変貌させる。その目を赤黒く充血させ、体を捻り格闘家顔負けの上段後ろ回し蹴りにて木刀を蹴り飛ばす。完璧なパリィである。和樹は吹き飛ばされる。


「!?うっっそだろお前!」


確実に仕留めたはずの小動物が、あり得ない挙動で完璧に木刀弾いたことに驚きを隠せない。


ウサギの蹴りの追撃に木刀を合わせてしのぐが、体勢が崩れたところで無理に受けたところ、腕ごと木刀を大きく弾かれる。

続いてウサギが前方に跳躍。

そのまま和樹の喉元を己がツノで貫こうと爆速で飛び込む。


吹き飛ばされる体を捻り、執念で胴を逸らし、避ける、のではなく利き腕ではない左の肩でその攻撃を受ける。肉を切らせてなんとやら。

避けきれなさそうならば貫かせて殺すまでである。


「こいやんにゃろぉ!」


直後、灼熱が左肩に生じる。

多少の想定はしていたが本当に痛い、左肩が焼けるような感覚がする。今にも声にならない声が飛び出しそうだ。だが、これはあくまでも''ゲーム''である。ならば痛さも気にならないはずだ。

躊躇はなく、そのまま残る右腕でウサギの目元を狙う。


獰猛なウサギは肩に刺さったツノが抜けない程度では止まらない、和樹の動きなど意に介さず胸元をを食いちぎらんと大口を開ける。


''シャー!''


致命傷になるならばとめなければならない。どうせならば大きく開いたその口を狙わないはずはなく、和樹はウサギの目から標的を変え、口腔上部に木刀の先を突き立てる。

なおもウサギは止まらない。暴れようとするウサギに、興奮が高まった和樹は口を開ける。そして、

そのままそのウサギの耳を根元から食いちぎった。

ウサギは甲高い鳴き声で悶絶の様相を示し、その開ききった喉奥に和樹はさらにさらにと木刀をねじ込む。


ウサギがバタバタと藻掻く。抵抗は次第に弱くなる。

ここで手を抜いてはこっちが死んでしまう。全身全霊を込めて力の入りにくい姿勢だが木刀をぐりぐりとねじ込みつづける。


ウサギの抵抗が止んだ。気づけば寸前まで体を貫いていたウサギは動かなくなった。


「っしゃあ!!」


歓喜に思わず声をあげるが、すぐさま痛みで冷静になる。ウサギを引っこ抜いてHPバーを確認すると、自身の体力がピコンピコンと赤く光っている、出血状態なため数刻もせず死んでしまうだろう。ウルトラマnゲフンゲフン。

焦りながらなんとかならないかとシステムボードを確認すると、インベントリーに初心者用ポーションの枠を見つけた。


すぐさま取り出し、一気飲みする。急に傷が癒えていく感覚に恐怖を感じる。

ゴキュゴキュと飲み干し、勝利の味を改めて噛みしめる。狩りのつもりがとんだ死闘になってしまったものだ。


ーーーーー


こうして和樹は新たな世界にずぶずぶとのめり込む。


このゲームを始めた多くの者はその神秘に心惹かれ、異世界に心躍らせ、新たな身体に高揚し、奇跡のような出来栄えに感動し、なぶり殺されビビり散らかす,,,


そしてそれは事実である。

はっきり言おう、

もはや異世界にいる

ーーー事実である。

自らの体から抜け出したように感じている

ーーー事実である。

これが最早神の御業であると信じている

ーーー事実である。


神の御業は誰にも見破れない、故に、これらの疑念と真実は絶対に明かされることはないのである。

死にゲー?怖い?それが異世界だ。


以前より少し長引きましてなんか急にバトルシーン作りたくなったのでそれっぽいの書きました。思いつく展開並べると急にバーサーカーなるよね。ほなばいなら

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